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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/23/04:32

07120913 オリンピックを開催する必要はあるのか?

個人的にはオリンピックを開催するべきではないと考えています。

SNS等でそうした意見を表明していましたが、ある時点で政争の具にされるようになり、極め付けは参加選手に〝辞退〟するよう求める開催反対派が現れ、私は開催反対であることを伏せるようになりました。開催を強行する政府も、それに反対する方も共に愚か過ぎるからです。

新型コロナパンデミックで、グダグダになっている日本政府がオリンピックの再延期など決断できるはずもありません。

そして、国民の生命・財産を論じるべきところを政争の具にする野党・リベラル派はオリンピック開催に反対はしても、その対案を全く出しません。小学校低学年以下です。これで、どちらかに与することなど私にはあり得ません。


不可解なのは、オリンピックを開催する『理由』を首相が我々国民に、全く説明していないことです。首相をはじめ、五輪相、組織委員長も「平和の祭典」「絆」だのと言って、開催すべき具体的理由を全く口にはしません。

唯一、まともなことを言っているのは、山口香JOC理事です。ちなみに山口氏は、コロナ禍の五輪開催に懸念し続けています。
「五輪は平和の祭典といわれますが、五輪をやったら世界が平和になるわけではない。平和に向かうために意見が異なる人とも対話して落とし所を探っていく。五輪が国民を置き去りにしたイベントになれば、そもそも誰のための五輪なのか」(朝日新聞6月23日付)

「平和の祭典」といわれるオリンピックですが、なぜ「平和の祭典」などといわれるようになったのか調べてみると、『古代オリンピック』期間中は、停戦協定が結ば開催地の周辺の全ての紛争が一時中断されたためだそうです。

そもそもが宗教的儀式でしたので、「停戦」もわかりますが、「平和」ではないことは間違いありません。古代オリンピックと近代オリンピックを同一視すること自体無理なのです。

近代オリンピックの歴史では、1916年ベルリン大会が第一次世界大戦で中止、1936年のベルリン大会ではヒトラーがオリンピックを利用したほか、第二次世界大戦で二度中止になっています。

近代オリンピックでは女性の参加は当たり前ですが、近代オリンピックを提唱したクーベルタンは「体力の劣る女性の参加はオリンピックの品位を下げることにつながる」として女性の参加には否定的でした。

これまでのように、オリンピックを崇め奉る必要があるのでしょうか?

日本政府は「安心安全」と一括りにしていますが、安心・安全とは全く別物です。

[安心とは心が安んじること。気がかりなことがなくて、心が落ち着くこ]
[安全とは危険のないこと。平穏無事なこと。またその有り様]

以上のように安心は「主観的」なので、安全は「客観性」が必要なのです。それを同一次元で口にしても良いものなのか?

「できない」ことを「できる」と言って開催を強行しているのではないか。

これは、大多数の日本人がオリンピック開催を決めた政府に対し抱いている思いでしょう。

私には戦争に突き進んだかつての日本と重なって見えます。日米の国力差から、陸海軍部内からでさえ日米戦回避の声が上がっていたにもかかわらず、戦争に突き進んだ。「やってしまおう」という意識だけで戦争を始めてしまった日本と全く同じです。

せめて、「バックアッププラン」を立てていれば救われますが、日本人はバックアッププランを計画に盛り込むことを殊更嫌います。

その理由は、計画が失敗することを前提としているように見られるため、ひいては評価に大きく影響するためバックアッププランを用意しません。

これが、危機管理できない日本人を作っています。

オリンピックを「やってしまおう」だけで本当に開催して良いのか?

今回のオリンピックが、かつての戦争のように日本を焦土としないことを願ってやみません。

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