元自衛官の憂い The third
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10120847 | そうだ難民しよう! |
日本人女性の漫画家(?)らしき人が、イラストをフェイスブック(FB)で公開し、これに書かれている内容が世界中で問題視されています。
デリケートな問題をハードランディングさせてしまい、世界中から注目されてしまったのです。
シリアでは、2011年にチュニジアで起きたジャスミン革命の影響を受け、アラブの春のうちの一つとされています。当初、シリアの反体制派と政府側との衝突でした。しかし、現在はかなりの数の勢力が衝突を繰り返しており、シリア国内はカオス状態となっています。非戦闘員だとすれば、まさに「地獄」という言葉がピッタリでしょう。
現在、伝えられているものでは、4年の間に23万人が殺され、400万人以上が難民となり、760万人がシリア国内で避難民化しているとされています。シリアの人口は2250万人とされていますので、約半数の国民が避難状態にあるのです。
毎日、銃弾や砲弾が飛び交い、空からは爆弾が投下される。このような光景を我々、日本人は想像できません。人口の約半分が難民化している…日本の半分の国民が避難していると想像してください。それが日常化しているのがシリアなのです。
難民を減らす/無くすためには、戦争を止めるのが最良の策ですが、様々な勢力が入り乱れており、解決の糸口すらつかめないでいるのです。
日本はかつて、こうした混乱状態にある国家に割って入り、とんでもない目に遭いました。今も、当時の混乱を引きずっています。
19世紀以降の中国です。
中国は清から中華民国となりましたが、その統治力は充分ではなく、地方に様々な武装集団が現れました。村落の自衛組織もあれな、ヤクザ者集団、盗賊集団などがあり、それらの集団がやがて政治的な色合いを持ち、反体制、体制などまで加わると、事態の収拾などつくはずがありません。資金が潤沢な組織は、武装を強化し「軍閥」となりました。
アメリカといえども、アメリカの武力だけでシリア問題を解決することは不可能です。アメリカが介入しても、中国大陸で日本が失敗したような道を辿るのは言うまでもありません。
唯一の解決策は、世界が一丸となり様々な組織のカラーを平等に配分し新たな「色」で国家を再構築することでしょう。そうすることで、ISISといった狂信的な集団も解体が可能となるでしょう。世界が一丸とならなければ、解決は不可能です。
と少しだけ「軍事」を聞きかじった身の意見です。
ですが、ずぶの素人が国際社会で起きていることを軽んじて自分の意見をFB上で公にすることは無責任というだけでなく、国際社会に対する「挑戦」と言えるものです。
確かに漫画家とされる女性の言葉通り、偽装難民の存在もささやかれているのは事実です。しかし、偽装難民だけではないことも事実です。
意見を主張するのは民主主義として許されるものですが、FBでは人物が特定され、批判が集中することも覚悟されていることでしょう。ですから、個人的には確信犯ではないかと疑っています。愉快犯の可能性もあります。
漫画家は「差別的」と批判されているようですが、これは差別ではなく事実誤認による世迷言であり、ごく一部を取り上げて、それが事実の全てであるかのような情報発信です。極端な表現をすれば、デマの類です。
批判だけでなく、我々は世界に対し何ができるかを考え、最良の選択をする必要があります。
この漫画家の情報はどうでもいいことです。必要なのは、何かをすることです。それがいま、必要なのです。
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