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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/31/01:34

12230837 憲法改正に前のめりのくせに、法律改正を渋るバカ者ども!

すごく腹が立っています。陛下が譲位のご意向を国民に明かされ、有象無象の輩をかき集め「有識者会議」と称したグループを立ち上げ、陛下のご意向など全く無視。有識者会議のメンバーからは、耳を疑うような言葉が飛び出し、世が世であれば不敬罪に問われますが、人間としてどうかといった内容までありました。


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「憲法改正」に前のめりのくせに、「法律改正」を渋るバカ者ども!としたのは、憲法と法律の関係性がわからないと納得して思います。

「法令」という大きな枠でくくると、憲法、法律、規則などがあります。憲法と法律はどういった関係にあるかというと、次元の違う存在なのです。『真田丸』が終わってしまいましたが、真田丸で例えれば憲法は征夷大将軍で法律は足軽です。

憲法は国の最高法規で法の頂点に君臨していると思ってください。

日本国憲法

98条 この憲法は国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

憲法は国のあり方を謳い、憲法で国民を守ると考えるとわかりやすいと思います。

一方、法律は国会で成立しますが、法律制定の目的とは国家が社会秩序維持のために、国民の権利自由を調整するために、特定の個人の権利自由を制約するものです。国家が国民に対しルールを設定しているのです。

憲法は国家をコントロールし、法律は国民をコントロールしているのです。

陛下のご意向が譲位なわけですが、日本の最高法規である日本国憲法を読んでみると、「天皇譲位は認められない」「天皇位は死ぬまで続く」といったものは一切存在しません。ちなみに、反対が多い「女帝」についてもダメだという条文はありません。

日本国憲法

1条 天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づく。

2条 皇位は世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところによりこれを継承する。

国会の議決した「皇室典範」によって詳細が決められていますが、皇室典範は法律ですから改正は容易です。憲法では、"日本国民の総意に基づく"のが皇位なわけですから、有識者会議ではなく私たち国民の意でいかようにも変えられることになります。

皇室典範が制定された時代は、今上陛下のようにご長寿で皇位にあるなど考えてもいなかったことです。その時代・時代に合致した改正を繰り返すのが法律としてあるべき姿ではないでしょうか。

世論調査では、国民の9割近くが陛下の譲位のご意向を支持(理解)しており、陛下の譲位を渋る政治家や役人など憲法に謳われる通り、国民の支持さえあればそれで十分なのです。無礼な有識者会議よりも、政府は9割近くが支持する譲位を即刻実現するようにしなければならないのです。

筆者は陛下の「平成の玉音放送」と呼ばれた東日本大震災後の316日に放送されたビデオメッセージが忘れられません。

東京電力福島第一原発事故で、我が家にいる若い娘をどうするか家内から相談されました。避難するのは娘だけにして、避難先も決めていました。避難するタイミングは、皇室の動きが伝えられたらと筆者自身は決めていました。

しかし、16日のビデオメッセージで、筆者の目論見がハズレたことがハッキリとわかりました。「陛下はお逃げにならない」筆者は、陛下が震災・原発事故を「国難」と判断され、象徴天皇として何を為すべきか、国民に何ができるのかお考えになりビデオメッセージを出されたのだと感じました。後に侍従長に相談され、皇后陛下とも推敲されたことを知りました。リベラル系保守を自覚する筆者ですが、筆者はこの時、科学的な見地からも含め、自らお考えになり行動される陛下が皇位に就いていらっしゃる国の民であることに幸せを実感しました。

皆さんに考えていただきたいのは、軽々しく「象徴天皇」と口にしますが、今上陛下は「象徴天皇」の手本もなく、どのようにすることが「象徴天皇」なのかこれまで深くお考えになってこられたのです。陛下も「人間」です。悩みも少なくなかったことでしょう。

一方の安倍首相がかき集めた私的諮問機関の有識者の言葉が言語に絶します。

「憲法にも無い生前退位をしたいと示唆されたのはいかがなものか」(東大教授:平川祐弘)

「今回の『お言葉』が一種の先例のようになってしまうと、象徴天皇制を維持していく阻害要因になりかねない」(日大教授:古川隆久)

平川が言うように憲法に「生前退位」の規定はありません。つまり、何ら規定が無い「生前退位」をしてはならないわけではないのです。古川の言葉など理解の枠を超えています。なぜ、生前退位が象徴天皇制を維持できなくなるのでしょう。全く理解できません。

先述しましたが、憲法の改正には時間がかかりますが、皇室典範はあくまでも法律です。ですから、憲法などと比較にならないほど容易に改正が可能なのです。

生前退位を認めようとしない安倍首相と、その一派は何か目論見があって陛下のご希望にそぐわない発言をしているとみるべきです。国民とは逆の言葉を連発する有識者会議など必要でしょうか?

彼らが口にするように、皇位継承で争いが起こるとは現代では考えにくいことです。有識者とは時代錯誤人なのでしょうか。

退位ではありますが、陛下は譲位をお望みなのだと思います。誰も考えいませんが、即位を拒否される皇族が出てきたらどうするのでしょう。男系の皇位継承ができなくなればどうするでしょう。

やはり日本にはいまだに「安全神話」が脈々と受け継がれ、政治家・有識者はそれを継承し未来へ持ち込もうとしているのです。それが、憲法改正に前のめりで法律改正に後向きな安倍首相と、そのお友達です。

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