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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :08/01/19:42

12190649 自衛隊は官庁です!

航空自衛隊第6航空団(石川県小松市、亀岡弘司令)で、64式小銃の部品を紛失が発覚しましたが、部隊は「不法行為や危険が生じる事案ではない」と判断し報道発表を控えましたが、この事実が一部の地方紙で報道されたため、基地司令が小松基地全隊員を対象に、携帯電話の発信履歴の任意提出を口頭で指示しました。

開いた口が塞がらないとはこのことです。


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基地側の説明によると、「犯罪や不正でもないことをが外部に通報する行為は秘密保全の観点で組織上看過できない」ため、隊員の発信履歴任意提出を求めたそうです。

陸海空自衛隊ですが、それぞれの特色があります。

たとえば、陸自はおにぎりを食べ、海自はカレーを食べ、空自はハンバーガーを食べるといわれます。空自は3自衛隊の中でも、エリート意識が非常に強く、小隊や班を「ショップ」として独立性が強いものとなっています。

航空戦闘上の理由から、こうした空自としての組織よりも、各基地、各小隊などが独自の基準をもって行動しているためでしょう。ですから、航空団では司令部があり隷下に監理部、人事部、防衛部、装備部(安全班、衛生班、副官)、飛行群(飛行隊)、整備補給群(検査隊、装備隊、修理隊、車両器材隊、補給隊)、基地業務群(基地防空隊、飛行場勤務隊、施設隊、通信隊、管理隊、業務隊、会計隊、衛生隊)などがあります。

整備補給群だけでも様々な部隊があり、担当業務を行っていますが、そこに互いに競い合うため、補給群としての統一性よりも競争心を煽り表面上では切磋琢磨しているかのように見えなくもありません。

しかし、現実的にはそれが適しているかというと、単に統一性を欠いたバラバラな組織だともいわれています。

今回の第6航空団の対応は、秘密保全の観点ではなく部隊の「恥」を晒した犯人探しの意識が働いたためとみるべきでしょう。"身内の恥を晒しやがって!"それが本音です。一歩下がって考えれば、任意でも履歴提出を求める愚かさがわかるはずですが、それさえわからなくなるほど身内の恥を晒した行為を許せなかったのです。

6航空団司令部安藤浩監理部長は取材に対し、「犯人捜しのためではない。提出するかはあくまで任意だが、事の軽重を考えず、隊の行動が筒抜けになることは任務遂行に支障が出る」と説明したそうです。

「ピン」を紛失し、犯罪や不正でもないことを通報したと怒る姿は滑稽であり愚か過ぎます。

閉鎖社会で「任意」はあり得ません。提出しなければ、どのような憶測をされ、周囲からどのような反応があるか考えただけでも恐ろしいです。経験上いえることです。

任意提出しない人間をあぶり出し、結果的に犯人捜しをするという狡猾な意識が働いているのです。筆者には、こうした意識が見えているからこそ、今回の6空団の行為は許せません。平然と国民を欺いているのです。

組織を守るのではなく、自衛隊は国民を守るのが仕事なのです。これでは、官僚と全く変わりません。

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