元自衛官の憂い The third
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08151900 | その日本史間違ってます! ~終戦の日~ |
安保法制で大騒ぎのニッポン。そもそも左右両派が賛成・反対を強く訴えていますが、現実問題としては新しい安全保障政策が必要なのは事実です。
左派からは「戦争をする国」になるとの大合唱が行われていますが、それは筆者もそうなって欲しくはありません。でも、よ~く考えなくてもわかりますが、戦争は先様のご都合もあって起きるものですから、ニッポンだけが「戦争をしません!」と言い続けたところで、相手がやる気満々で来れば受けて立たなければなりません。
左派を「空想的平和主義」と揶揄する言葉があるそうですが、どっちもどっちで妄想で国防を語る右派と筆者の目には映っています。
しかし、「空想的平和主義」と呼ばれる左派ですが、筆者は〝独善的平和主義〟だと思います。やる気満々の相手に高尚なニッポン国憲法を持ち出して「落ち着いて話し合いましょう!」と言ったところで聞く耳などあるはずもありません。
右派も左派もお勉強を怠っているのは言うまでもありません。
そもそも、あの国とあの国が“夏が来れば思い出す~”とばかりに歴史問題を引っ張り出し、謝罪や賠償の要求が出されます。確かに、夏の風物詩のような戦争回顧は人間として正しいことでしょうか?
8月15日、日本では「終戦の日」として全国戦没者追悼式が行われます。
でも、8月15日が「終戦」というのは世界基準ではありません。
当時の状況を時系列で見ます。
昭和20(1945)年
8月14日 大日本帝国政府がポツダム宣言受諾を連合国に通告
8月15日 玉音放送により日本が降伏したことを国民に公表
9月2日 ポツダム宣言履行等を定めた降伏文書(休戦協定)に調印
正確を期するのであれば、8月14日もしくは9月2日が「終戦の日」とすべきです。かつての連合国では、9月2日を終戦の日(対日戦勝記念日)としています。
ちなみに「ポツダム宣言を受諾して日本は無条件降伏しました」とよく言われますが、これまた間違いです。
まず、“無条件降伏”とは軍事的に使われるもので、軍隊(部隊・艦隊等)が武装解除して敵の手にゆだねることが無条件降伏です。ですから、日本は連合国に無条件降伏したとはならないのです。無条件降伏したのは、日本の「陸海軍」です。
案の定、我が国では「降伏が無条件の降伏ではなかったとする説」、「条件付の無条件降伏であったとする説」、「無条件の降伏であったとする説」が存在しています。ややこしいことこの上もありません。
戦後、軍事アレルギーは幸いにもパンデミック状態まではなりませんでしたが、「軍」に関わることが忌み嫌われようになり、やがては侮蔑・嘲笑されるようになりました。
その影響なのでしょうが、こうした軍事知識の欠如が招いたのがポツダム宣言受諾=無条件降伏という誤った解釈が広まったものと思われます。
軍事的見地から言えば、ポツダム宣言受諾=日本の無条件降伏とはならないのです。ポツダム宣言を読めばわかりますが、「全日本軍の即時無条件降伏」を謳っているだけです。
このように日本の歴史(日本史)は間違いが少なくありません。間違いを犯すのは人間としては認められるものですが、日本の場合はイデオロギーが目を曇らせたり、洗脳されていることもあるため看過することは国の将来を誤ることにもつながります。
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