忍者ブログ

元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

07262207 [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • :07/26/22:07

11051025 友達は選びましょう

世界の政治・経済は二つの超大国(G2=アメリカと中国)を中心に動かされるようになると予測されました。

G2など完全に夢物語となってしまいました。


拍手[1回]





原因は中国が大国の責任など眼中にはなく、自国の利益を優先させ領土紛争が噴出。それだけではありません。レアアースを巡り、外交の材料にしたのも記憶に新しいところです。

G2が無くなったことは、何を意味するのか誰も考えてきませんでした。G2の消滅は中国の暴走をアメリカが止めることになり、その第一弾が今回の南シナ海でのアメリカの介入ということになります。

アメリカの介入が遅過ぎたのは言うまでもありませんが、日本では南シナ海と尖閣諸島の問題を別に捉えようとしていますが、現実には問題の本質は同根にあります。そして、南シナ海の領土問題は日本のシーレーン防衛に直結していることを無視していることになります。

中国は南シナ海と尖閣諸島に食指を伸ばしているのかは、中国の防衛ラインである「第一列島線」に絡んでいるからです。「第一列島線」の外側には「第二列島線」があり、南シナ海から尖閣諸島に軍事的プレゼンスを強められれば、第二列島線への進出となるでしょう。

南シナ海では8割を自国領と主張しており、沿岸国の主張など無視。対抗措置を採る国には、軍事的威嚇をしてきました。さらに、中国は南シナ海をチベットや台湾と同じ「核心的利益」と宣したことです。ASEAN諸国は事を荒立てられず、日本に期待感を示しました。

日本に期待することは、日本の介入であり、アメリカの影響力を行使してもらうことです。

最も動きが素早かったのは、フィリピンです。フィリピン国内に再びアメリカ軍基地を設けること、日本を取り込んで集団的安全保障枠の構築など、対中包囲網形成に躍起になっていました。日本も見習うべき点です。

中国は国内問題を放置状態にしながら、なぜ領土拡張にご執心なのか我々は考えなければなりません。

中国は19世紀から20世紀初頭の「帝国主義」に走っていると見ていいでしょう。中国はいわば100年~200年前に逆行している世界観を持っているということです。

アメリカのジョージワシントン大学のマイク・モチヅキ教授は、新興の覇権国に見られる行動パターンとして以下の4つを挙げています。

①自分の力を過大評価しがちになる

②既存の国際秩序に不満を持つ

③感情的な民族主義に傾斜する

④国家的損得勘定の分析ができなくなる

モチヅキ教授が意図的に中国を指したのかどうかはわかりませんが、すべてが「中国」に当てはまり、現在の状態は④の段階になっていることは大きな懸念材料です。

でも、この4つですが、かつての日本もまた当てはまります。

中国が日本と同じ道を歩むのか、今はそうした厳しい現実が我々の国に突き付けられているのです。最悪なのは、帝国主義にひた走った日本と同じで、自分たちの置かれた状況が全く見えなくなっているということです。

健全な国家の指導者であれば、領土問題は「戦争」に繋がることがほとんどです。問題があっても敢えてそれを論じないようにしてきたのが日本です。アメリカは領土問題には不介入を原則としています。

日本は戦争を回避するための方策として、領土問題を避けてきたことは間違っていないと言えますが、戦争までの覚悟を持たず国家運営を続けてきたこともまた事実です。

中国は日本とは逆に、戦争に発展する可能性の高い領土問題を敢えて起こしてきました、南シナ海だけでなく東シナ海でもです。

中国が、戦争に突き進んだ日本のように戦争を覚悟しているのかどうかは推測することしかできませんが、モチヅキ教授の4つの事例から見ると、現在の中国の考えが見えてきます。

GDP世界2位とはいえ、張りぼて国家です。中身もなければ、実力すらありません。技術に関してもパクリか、カネで権利を買ったかしたもので、身に付けたものではありません。自分のものにしただけです。

日本を批判しながら、日本と同じ道を歩んでいる国。それが、今の中国なのです。それを、我々は理解して彼らと接しないと、痛い目に遭うのは彼らではなく我々であることを知るべきです。

PR

+コメントの投稿+

+NAME+
+TITLE+
+FONT+
+MAIL+
+URL+
+COMMENT+
+PASS+
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

+TRACK BACK+

+TRACKBACK URL+