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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/24/10:22

01270954 「北方領土は日本固有の領土」はお題目

お題目を唱えていれば幸せになるか、そんなことを信じている人はごく限られた人でしょう。

日本政府は「北方領土は日本固有の領土」とずっと言い続けていますが、現実的には単なるお題目でしかありません。国際常識で北方領土が日本に返還される可能性を否定しましたが、今回も返されないことをご説明します。


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北方四島は逆立ちしても日本に返還されることはありません。

平和ボケの日本人から見れば、北方四島を含む千島列島に資源が眠っているかのように思い込み、ロシアは返還しないと解釈していますが、軍事戦略的に価値ある地域でロシアが日本に返還すれば、ロシアの軍事戦略を大転換しなければならないことになります。

まず、ロシアが千島列島を支配下に置くことで、ロシア海軍は自由に太平洋に出入できるというこです。日本に北方四島を返還すれば、ロシアは太平洋とのアクセスラインを狭めることになり、ロシア海軍艦艇の出入も制限されることになります。特に冬季には凍結しない択捉水道、国後水道だけですから、北方四島の価値がご理解いただけると思います。

ロシアはオホーツク海に弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)を配備しており、北方四島を手放せばロシアの核防衛システムの崩壊にも繋がりかねないのです。

ロシアは旧ソ連時代からオホーツク海を「海洋要塞」としてSSBNを配置しており、オホーツク海からアメリカに対し核による圧力を加えています。

公海にSSBNを配備しても、ロシア製潜水艦は騒音をまき散らしているようなもので、アメリカ(日本)の対潜戦の格好の標的となっていました。オホーツク海でロシアが自由にSSBNが航行できるのです。

日本が日米安保条約を破棄すれば、返還される可能性もあるとジョークとも本気ともつかないことが報道されましたが、軍事的に見てジョークではありません。それほど、北方四島を含む地域はロシアにとって重要な戦略的価値のある場所なのです。

「北方領土は日本固有の領土」と百万回唱えたところで、日本に返されることはありません。

日本が迷惑する「慰安婦問題」や「南京事件」などがありますが、ロシアにとり「北方領土は日本固有の領土」と日本が唱え続けることは、ロシアにとり「慰安婦問題」や「南京事件」と同じレベルなのです。

ロシアという名前だけで、反日などと決めつけている人がいますが、そんなことを言い続ける限り現実は見えることはありません。ただの残念なヒトです。

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