元自衛官の憂い　The third

海自主催の観艦式に韓国海軍艦艇が初参加しました。

日韓防衛交流が再開するなどど、希望に満ちた報道が目立ちますが、喜ぶべきことなのでしょうか？

[1回]

2012年だったと思いますが、2005年盧武鉉大統領が日本を「仮想敵国」にしようとアメリカに提案していたと報道されました。

日本では大きくは扱われませんでしたが、韓国海軍のイージスシステム搭載のミサイル駆逐艦「世宗大王」の発注時期と提案が重なっています。

個人的に韓国海軍がイージス艦を保有することに大きな疑問を感じました。

理由は簡単です。

北朝鮮とは休戦状態にあり、韓国軍が最も警戒すべきは「北朝鮮」であり、北朝鮮に対する戦術にイージス艦は何の役にも立ちません。

韓国軍の仮想敵国に「日本」が書き加えられたのであれば話は別です。強襲揚陸艦「独島」もそうです。

お隣だからと気を遣っている日本ですが、お隣の国はヤクザどころか、あなたの家を脅かすようなご家族がなのに、その家を招待することなど必要な事なのでしょうか。

安倍首相は観艦式で「積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献する決意だ。平和は自らの手で勝ち取るものだ」と意気軒高でしたが、その手足になるのは現場を預かる自衛官なわけですから、軽々に発言できるものなのでしょうか。

防衛省でも安保関連法の成立で準備が進められていることでしょうが、「戦死」の規定もなく、装備も国外で活動できるような物は少なく、人員も派遣には不向き。それでも、派遣を強行するのですから現場のことなど眼中にないと言うべきです。

そんな国が、ヤクザどころか詐欺師のような家を招待するなど、間抜けとしか言いようがありません。

これだけではありません。

日韓共同（読売新聞と韓国日報）の世論調査では、日本では「韓国を信頼できない」と答えた人は73％、韓国で「日本をしんらいできない」と回答した人は85％と出ています。

面白いのは、日本人よりも韓国人の方が日本を嫌っている数が多いということです。

皆さんに朝鮮半島の歴史のお話をしよと意気込んでいたのですが、ちょっとかじっただけでめげてしまっています。

とにかく身内の権力闘争がひどすぎます。権力を手にするためならと大国を利用し、その国には媚びへつらい、国民のことなど眼中にはありません。

ですから、歴史を皆さんに説明する以前に、自分が朝鮮半島の歴史を把握するだけで膨大な時間がかかりそうです。

身内の権力闘争に開化派、事大党といった抗争も重なり、訳が分からないのが朝鮮半島の歴史なのです。

どこまで関わっても、日本のプラス（国益）にはなりません。

日本人は伝統に興味を持たなくなりました。これは、日本人の弱点です。伝統に興味を持たないことは、歴史に興味を持たないということです。

「歴史」と言うと、どうしても日本人は○○幕府とか、○○記といった、かなり昔のことに興味を持っているかどうかと勘違いしますが、私たちに必要な歴史とは近現代史です。

明治維新以降の日本の歴史を学んで、そこから得なければならないものが多くあるのです。

それをしないために、今の日本の置かれた状態があるのです。カラスの勝手ではないことは、私たちが一番わかっているはずなのです。