元自衛官の憂い The third
![]() (08/07)
(08/01)
(07/29)
(07/20)
(07/12) |
|
07261726 | [PR] |
05041115 | カンガルーはボクシングが得意でした! |
世界トップレベルにある日本の通常動力型潜水艦ですが、初のオーストラリアへの輸出が成功するかどうか注目されていましたが、案の定日本の潜水艦は退けられました。
表には出ていないことなどをまとめてみました。
安倍首相は鼻息荒く潜水艦輸出に前のめりになっていましたが、日本のメーカーはドン引き状態だったとも伝えられています。三菱重工と川崎重工の2社ですが、日本人の武器輸出=死の商人のイメージにこだわり過ぎ消極的だったのが、敗因の一因だったともいわれます。
理由は一つだけでないのは当然ですが、背景にあるものを探っていくと、オーストラリアに潜水艦をセールスすること自体間違いだったように思えます。
日本は対中戦略の一つに、オーストラリアの存在に期待してきました。「日米豪印戦略対話」をご存知でしょうか?
非公式ですが、戦略的同盟を組んでいる4か国の間で、安倍首相が提唱した関係です。「アジアの民主主義の弧」などとうかれていた安倍首相ですが、実はオーストラリアと中国の意外な関係は全く報道されていません。
習遠平という中国人をご存知でしょうか?
中国国際節能環保(省エネ環境保護)協会会長であり、習近平の実弟です。この習遠平、実は香港に移民し、オーストラリアの永住権を持っています。
アボット首相を蹴落として首相の座に就いたマルコム・ターンブル首相は、「オーストラリアと抗日で戦った最も長い同盟国」との認識を語っており明らかな親中派です。息子が中国共産党員の娘と結婚しており、中国とのパイプは尋常ではありません。筋金入りの親中派だということになります。
中国がオーストラリア国内で権益買収の動きには反対するため、オーストラリアの国益を棄損しない「現実主義的親中派」との言葉も見られますが、一国の首相ですから国益保護を第一にするのは当然です。要は親中派か否かということです。
その証拠にターンブル首相となってから、オーストラリア国内のブロードバンド網構築に中国企業の参入、ダーウィン港の中国企業への99年間のリース契約、潜水艦の共同開発で中国包囲網の一端を担うわけにはいかないと発言するなど、ターンブル首相の離日が目立っていました。日本製潜水艦が受注を逃がしたのは当然の結果でした。驚くに値しません。
99年のリースだそうですが、99年という言葉は歴史上では、イギリスが中国から得た租借権が「99年」という数字があります。99年=半永久的というのを意味していたことが浮かびます。
ダーウィン港のリース権を獲得したのは、中国嵐橋グループで、中国共産党の関係が深く、一昨年にはグループ内に人民解放軍の支援を受け「人民武装民兵部隊」が創設されています。
それを知っていたのか、知らないのか、それでもなおオーストラリアが日本製潜水艦が採用されると日本政府は真剣に考えていたのでしょうか。知っていたのであれば、ターンブル首相就任からほどなく辞退すべきでした。
ターンブル首相は1994年に実業家として河北省の鉱山投資を行い会社設立まで設立し、運営に携わって来ました。
ターンブル首相と中国の関係は尋常な外交関係の域を完全に逸脱しており、日本にとってオーストラリアは危険な存在になっています。
- +TRACKBACK URL+