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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/26/11:00

06171345 ミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」衝突事故

アメリカ海軍第7艦隊のミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」とフィリピン船籍のコンテナ船「ACXクリスタル」が衝突しました。

ニュース映像を見た限りですが、艦船の素人から見ても「フィッツジェラルド」は右舷に傾いており排水を行っていましたので、浸水していることは明らかなようです。


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78年前に、海自護衛艦「くらま」とやはりコンテナ船が衝突し、「くらま」が大破して話題になりました。商船と軍用艦艇が衝突して、軍用艦艇が大破したのですからショッキングな映像だったのは事実です。

軍用艦艇と商船では、当然、軍用艦艇のほうが〝固い〟し〝頑丈〟だと思うのは、誰もが思います。

こうした認識は、かつて軍用艦艇に「戦艦」という船種が存在した時代に通用した考えです。

たとえば戦艦「大和」の船体主要部は、20,00030,000mの郷里から発射された自らの主砲(46cm砲)の砲撃に耐えられる防御力を持っていました。

理想は艦全体を重装甲で防御することですが、そうすると速力や復元性能を低下させるため非現実的です。そこで戦艦は、主要防御区画(バイタルパー)と間接防御区画に分けて防御されていました。

戦艦が商船と現代で衝突した場合、致命的なダメージを受けるのは商船なのは言うまでもありません。

現代の軍用戦闘艦艇は、実は装甲防御は施されていないのです。「高張力鋼」という構造用鋼材が使われていますが、厚さは1cm以下という薄いものです。

一方のコンテナ船はというと、それほど知識はありませんが、最も分厚い部分で5cmほどあるそうです。1cm5cmではコンテナ船が大破しないことは明らかです。

現代の戦闘艦艇は砲撃戦ではなく、ミサイル戦へと変化したため、船体を頑丈にしても意味が無くなったためです。ミサイル戦では「レーダー」が目であり。レーダー・アンテナが戦い雌雄を決することになります。

船体がミサイル攻撃に耐えたとしても、レーダー・アンテナが破損してしまえばミサイルは使い物になりません。ですから、船体強度を高めることはそれほど意味が無いのです。

飛んで来るミサイルをどう防ぐかが課題で、船体強度を高めることは全く意味が無いのです。

ですから、商船と衝突したら軍用艦艇(軍艦)が大きく破損してしまうのです。

乗組員7名が行方不明ですが、無事で早く発見されるといいのですが・・・。

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