元自衛官の憂い The third
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04270840 | メディアの常識・非常識 |
熊本地震で余計なことを口走る輩が巷だけにとどまらず、著名人にまで出てくるのは嘆かわしいことです。
中でも、報道に携わる人間の軽率な発言は耳を疑う以前に、完全に「知識不足」という悲しい現実があります。
まず、みのもんた!
「俺なんかの役目はね、広めること。今回の震災もね、熊本だけじゃなくて九州全体だから。支援のやり方も甘い。自衛隊きちんとして欲しいね。あと、過去の震災、阪神淡路、もっと遡れば関東大震災の教訓活かせてないでしょ?…みたいにTVではちょっと言いづらいこも、ここでは言いたいね」(原文のママ)
〝自衛隊きちんとして欲しいね〟とは、どういう意味なのかとネット上で問題視されました。
釈明は、「僕としては世界中で唯一、今まで一度も戦死者を出さず人を救い続けてきた自衛隊だからこそ、その力を活かし、きちんとしてほしいね、という激励のつもらいだったんだけど明らかに言葉足らずだったね」(原文のママ)
この釈明を読んで、みのの言わんとしていることがわかる方は筆者にご一報ください。筆者は理解できず何度、これを読み返したことか…。筆者のような凡人には理解できない意味が含まれているかのようです。
話題になっていませんが、宮根誠司の日テレ系の『ミヤネ屋』で、現地リポートで陸自が炊具車により炊き出しが行われたことが伝えられ、出されたものをリポーターが言ったら、「だけ?」と口にしました。
「だけ?」というのは、明らかに「それだけ?」と炊き出しにダメ出しした宮根ですが、どういう風に炊き出しが行われているかメディアの中心にいる立場にありながら、全く知らないようです。
この程度で訳知り顔でテレビに出てあれこれ言うのですから、オレオレ詐欺と変わりません。
東日本大震災はあまりにも悲惨で、原発事故により国家が崩壊寸前にまで追い込まれ、これまで避けられてきた〝自衛隊ヨイショ〟をしたのでしょうが、今回は伝えるべき悲惨さが見つけられないようで、こうした不謹慎な発言が目立っているのではないでしょうか。ちなみに、メディア側の「悲惨」というのは犠牲者の数だけのように思えるのは筆者だけでしょうか。
被災地での炊き出しは、災害派遣といえども予算のない自衛隊は食材を持ち込めません。原則、避難所にある食材を使い献立を決めて調理しているのです。足りない物があれば、臨機に派遣部隊が調達しているとは思いますが…。
料理を多少する方ならわかっていただけると思いますが、冷蔵庫の残り物で料理して出すのは簡単なことではありません。
それを事もなげにやってのけるのですから、担当する後方支援隊の隊員たちの調理レベルは相当のものです。そんなことも知らず、「だけ?」というのは話題になっていませんが、筆者は宮根誠司に対し撤回を要求したいです。関西著名人の自衛隊嫌いなのかもしれませんが、時代錯誤も甚だしい限りです。
ちょっと熱くなりましたが、筆者の現役時代、某アンチ自衛隊の記者から質問があったのを思い出しました。
あるとき、国際的に緊張が高まる事件があり、その記者から個人的という前置きでこう聞かれました。「自衛隊はいつ空母部隊を派遣するんだ?」と。
記者殿、緊張高まる海域に海自空母機動部隊を派遣して事に当たらせると期待(?)したのでしょう。「(海自)自衛隊には空母はありませんから~!」で終わってしまいました。みなさんもよ~くご存知の大手新聞社の記者さんでした。
記者のみなさんが揃って不勉強だとは当然言いませんが、少なからず不勉強な輩が「記者」の腕章をして偉そうな顔しているのが居るんです。
それを理解せず、報道で踊らされるなんてあってはならないことです。
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