元自衛官の憂い The third
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07201037 | 他人事ではない |
温暖化の影響なのでしょう、東日本大震災以来、自衛隊による大規模な災害派遣が毎年繰り返されるようになってきました。
私が現職だった頃は、災害派遣要請はめったにありませんでした。お叱りを覚悟で言えば、災害派遣があるととにかく燃えました。
福岡・大分豪雨では甚大な被害が出ました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
私は今回の災害で確信したことが二つあります。一つは私も含め、震災以降、何もしないできたツケが被災地に回されているということ。そして、二つ目は報道に対し道義的な責任をもっと自覚させるというものです。
震災と巨大津波、原発事故と被災しなかった側の人間は、もっと真摯に同じことを繰り返さなように政府に対し行動(法的措置)を起こさせるべきでした。
様々な物品等の備蓄や避難等ではなく、財産を失った人への生活再建という視点から何らかの法的な裏付けを急ぎ作るべきだったのです。
任期中の議員の歳費を半額にするとかは当然のことですが、予算を備蓄するのもまたあって良いのではないでしょうか。
それがあれば、財産を失くし、途方に暮れ涙を見せる被災者の数は減らせます。
東日本大震災では、沿岸部の地域を高台に移転させるというゼネコンだけが儲かる工事を行っていますが、子供だましだと思います。
大きな津波が来れば、その津波の届かない高台に移転するという稚拙な発想が生んだもので、それでは、沿岸部に居住者を排除すれば人的被害がなくなるのかというと、絶対にそれはあり得ません。沿岸部の道路を通っていたり、何らかの通行があるわけですから・・・。
高台移転、巨大堤防だけが津波から生命財産を守る手立てなのでしょうか。
二つ目の報道機関のヘリや被災地に入る際に、救援物資等の輸送をさせるべきではないかということです。でなければ、被災地等に報道機関が入っても被災者と一切接触させないことにすべきだと私は思います。
一昨年の茨城県の水害では、救助に当たるヘリが最優先で飛行させるべきですが、報道各社のヘリが救助ヘリにある程度の距離を保っていたとはいえ、少なからず飛び交っていました。
印象的だったのは、NHKのヘリ画像を横切る報道のヘリが多かったことです。
行きたいなら、生かされるべき人を救うくらいの姿勢を報道に求めても悪くはないはずです。
東日本大震災の事後の記事等を目にしましたが、ヘリに向かって必死に手を振る人に、涙ながらに「助けられない」とつぶやいた記者が居たとか。助けられないなら行かなければ良いだけのことです。
大至急医療施設に搬送しなければならない人を、記者を降ろして乗せるとか、救援物資を少ないながらも運ぶとか、何かは出来るはずです。泣く前にやれることをしろよ!と私は言いたいです。
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