元自衛官の憂い The third
(08/07)
(08/01)
(07/29)
(07/20)
(07/12) |
|
| 11100545 | [PR] |
| 11291017 | 原発事故被害は予測されていた |
『朝日新聞』(2011年3月17日付)によれば、東日本大震災で東電福島第一原発事故の32年前、外務省は原発事故の被害予測を行っていました。
これは、イスラエル空軍によるイラクの原子炉施設爆撃から、原発施設への攻撃による被害想定を行いました。
記録のよれば、航空攻撃による普通爆弾による爆撃で原子炉機能が停止します。
1)原発用地内に落下した爆弾の爆風と破片で送電線と施設内の電気系統が破壊され全電源を喪失します。
2)大型爆弾では格納容器を貫通し、全電源と冷却機能が無力化されます。
3)誘導爆弾であった場合、格納容器を貫通し原子炉全体を破壊します。
周辺地域に住む住民が事前に避難しない場合、格納容器が破壊された場合、即死18,000人、急性障害41,000人。原発から半径1km以内の住民が1~5時間以内に避難した場合、急性死亡8,200人、急性障害41,000人。長期的影響としてがん死亡24,000人、居住制限は半径87kmというものです。
これだけの予測がなされていながら、縦割り行政で情報が共有されず震災で原発事故が起き、さらに東電は対応に失敗したのです。
日本では原発施設にミサイル等の攻撃に、命中精度が低いために脅威ではないとする説がありますが、原発事故を思い出してもらえば、それが誤った判断であることがわかります。
福島第一原発事故では、全電源を喪失したのが発端です。通常爆弾でも施設内で炸裂すれば、電源を失えば原発が暴走することになるのです。
爆撃だけでなく、テロ、コマンド攻撃などでも原発が暴走することも考えられるのです。
爆撃、ロケット砲、榴弾砲、迫撃砲でも有効な攻撃が可能です。最悪なのは原発の全てが海岸から見通せる場所に集中していることです。日本の原発は、攻撃をいつでも待っているといった状態なのです。
これだけではありません。廃炉作業中の原発に外国人作業員がいるようですが、外国人を原発の廃炉作業現場に働かせるのは平和ボケな国ならではです。
これだけではありません。コンピューター・ウィルスによる攻撃も考えられます。
大規模災害がいつ起きても不思議ではない状態にあり、日本に圧力を加える国も出てきて、それでもなお戦略を考えず原発を再稼働させることは国家として正しい選択だと言えるのでしょうか。
- +TRACKBACK URL+

:11/10/05:45
:
:0


