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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :09/04/09:48

10291855 夢うつつの平和論


自衛官は「リアリスト」だと言われます。

理想だけで国民を守ることはできませんし、危険を顧みず身をもって責務の完遂に務めることはできません。冷静な判断力も必要ですからリアリストになって当然です。

リアリストの自衛官は、平和とはパワーバランスがあってこそ維持されるものだと認識しています。それは、歴史を見れば明らかなことであり、現在の世界情勢を見てもわかることです。「話し合い」で平和など実現できた例がないことから明らかです。


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 そんな自衛官から見れば、戦後最大の危機に直面している現在の我が国の姿があります。

 日本の平和論者は、自国いかにして動けないようにするかという面ばかりを優先して論じています。

 平和は一国だけの努力や精進によって手にできるものではなく、周辺環境によって大きく変わるものです。

 日本をどう規制するか、暴走しないようにするかという内向きな主張は、日本に危機をもたらす以外の何物でもないのです。

 日本は今、中国の大きな脅威を突きつけられています。米国がどう日本防衛にどう動いてくれるのかも、全くわからない状態になりつつあります。

 これだけでも、日本にとっては危機的状況ですが、日本国内では内向きな平和論が注目されているという現実無視としか言い様がない状態です。

 中国の対日観は「反日」を国是としています。中国としての国家は、日本を敵視し、将来的には日本を中国の言いなりにするというのが最終目標としています。

 日本国内には中国の反日教育を否定する見解もあります。中国は「愛国教育」を標榜しており、愛国教育は阿片戦争から日中戦争までを教育しており、反日だけでなく反欧米も当てはまるとしています。

 しかし、「日中戦争」「石井部隊」「南京大虐殺」等の日中戦争に関連した出来事を強調して教育しており、反日教育ではないと否定できるほどの材料とはなりません。

 そればかりか、日本の専守防衛、中国に対する経済援助など全く中国人民に伝えられていないのです。

 日本人による残虐行為だけが喧伝され、日本が中国にいかに貢献しているか、自縄自縛の防衛政策を採る日本の真の姿を全く伝えてはいないのです。

 反日だけを捉え、中国という国を理解しようとすることは不可能です。

 中国共産党は自らの正当性の主張のためには、反日でなければならないのです。

 中国共産党は自由選挙で維持されるものではなく、永遠に権力を独占するためには「敵」の存在は不可欠です。

 「中国共産党は日本軍国主義を駆逐し中国を解放した」と主張しており、中国の権力中枢に居座る権利を持っているとしています。悪魔的日本軍国主義は、いまだに反省しておらず中国は悪魔的日本軍国主義の危機にさらされていると人民に説かなければならないのです。

 中国人民が中国共産党に不満を持たないわけではなく、経済成長による格差の開きなど国民の不満はくすぶり続けています。

 中国共産党にとって、人民の不満を矛先をかわすためにも、隣国、かつ現実的な危機として反日を利用しナショナリズムを高揚させるという反日の事情もあるのです。

 このように、中国の危機は「現実」なのです。

 さらに中国の対外戦略により、中国の覇権主義の前に立ちはだかる米国を前に、米国の同盟国である日本を揺さぶるためにも反日が必要なのです。

 中国の脅威は現実なのです。平和論は夢うつつなのです。このギャップを埋めるのは早急に行わなければならないのです。 

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