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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/24/21:03

09231030 安全保障法制の崩壊

国立競技場の白紙撤回は笑ってしまいました。

コストの問題が出てくると、予想通り美味しいところを安倍首相はかっさらって行きました。筆者は官邸の出来レースではないかと疑っています。

東京でオリンピック開催が決まり、国立競技場建設に3000億円の建設費がかかると報道されました。

でも、誰もこの時は疑問を口にしませんでしたし、超党派による共同提案でも着実に整備するとしただけでした。

それが突然、降って湧いたように国立競技場の建設費が高いと皆揃って大合唱。そこで出てきた正義の味方、ではなかった国民の味方の安倍首相の一声で白紙撤回。水戸黄門より出来過ぎです。


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筆者は防衛政策の転換は必要だと考えています。

現在は日米安保条約に頼った「鎖国」状態です。自分の頭で考え、自分が行動する防衛政策に転換しなければならないのです。それが、国民のためであり、国家のためなのです。

しかし、性急な方針転換はからなず小さな齟齬から、最悪の場合、完全に崩壊してしまいます。車でさえ急カーブでは減速しますし、減速しなければ曲がり切れず路外に飛び出すか、最悪の場合、横転することすら考えられます。

防衛政策が車のように路外に飛び出すか、横転する可能性もあるのです。新国立競技場のように…。

湾岸戦争で憲法を盾に自衛隊を派遣しなかった日本政府は、世界中からバッシングと無視という、完全にいじめの標的にされました。

自ら正当だと思うのであれば、正当性を訴えるべきですが、日本はお決まりのだんまりを決め込み、かなりの金銭支援をしたにもかかわらず、そのカネはどこに消えたのかさえ曖昧になりました。

安保法制が成立しましたが、筆者は肝心の「カネ」の話が出ていないことに不安を感じています。

今回の法整備の特徴は、「あれもやります」「これもやります」状態です。

しかし、そこには「カネ」が必要であり、協同で行動するアメリカとは大人と子供ほどの装備の差があります。それを補うために、何かが必ず必要になります。その「何か」を自衛隊が手にするには、相応の「カネ」が必要になります。にもかかわらず、安倍首相は「カネ」の話は全くしませんでしたし、野党もそこを突いてはいませんでした。

筆者がどっちもどっちだと思うのは、こうした点です。与野党が声を荒げて何を叫ぼうと、猿芝居にしか見えませんし、野党は次の選挙を狙ったパフォーマンスなだけにしか見えません。

今は明治維新と同じ状態です。開国して西洋列強に肩を並べようとしているのに、そうなるにはどれほどの「カネ」が必要になるか、与党も野党も誰も考えていないのです。

最悪の場合、新国立競技場のように白紙撤回ということさえ予想されます。

自衛隊の装備を見ればわかりますが、海空自では愛の証とばかりにアメリカ製の装備品を欲しがります。価格の安いものではなく、アメリカが望むままにアメリカ製を買い込んでいるのです。安価で高性能な物を探すことすらしません。

一国の軍隊をアメリカ軍のコピーにしようとしているのです。

現実を見てください。

海自自衛艦隊司令部は横須賀でアメリカ海軍と繋がっていますし、空自も航空総隊司令部がわざわざ横田に移動しました。

自衛隊は軍隊ではないとは日本政府の迷言ですが、主権国家の象徴である「軍」が同盟国の司令部に移動することは、売国であり、日本は主権国家ではないという厳しい現実が見えてきます。そして、アメリカ製の武器を買い漁る。悲しむべき国、憐れむべき国です。

安保法制が成立した以上、日本を必要とする国は期待します。今、明らかなのはベトナムとフィリピンです。多国籍軍や有志連合にも参加可能と見るのが常識です。

憲法違反、戦争など扇情的な言葉ばかりを先行させた国会審議。「バカ!」と罵った学生運動の頭目、大声でわめくだけの野党。

全てはトンチンカンなのです。肝心の話をせず、法案を成立させたツケは誰が払うのか…。

筆者は暗い気分になるだけです。

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