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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :09/02/02:44

05011007 戦略のない国家

 北朝鮮の緊張状態にニッポンはパニック状態です。

 中国脅威を前面に押し出し、中国にうつつを抜かし北朝鮮の動きを無視した日本政府/防衛省/自衛隊の責任は重大です。


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 特に自衛隊の制服組高級幹部たちも無策ぶりが、今回のパニックを誘引していることは否定できません。中国の脅威は認めますが、中国軍の全てが日本に向けられているわけではなく、そうした冷静な判断ができなかったのは国として厳しい現実に立たされてしまったわけです。

 自衛隊が朝鮮半島情勢から生まれたのを、まさか忘れたとは言わせません!

 この期に及んで、策源地攻撃だとか核保有だとか言っていること自体、今まで何も対策を講じていなかった証拠です。

 日朝関係は、日本政府に「何回騙されればわかるの?」と訊きたいです。

 朝鮮戦争後、北朝鮮の金日成(金正恩の祖父)は、事実上敗北したリターンマッチを画策していました。日本は金日成にまんまと騙され、在日朝鮮人の帰還事業に協力的でした。

 帰還事業とは、1950年代から1984年にかけて行われた在日朝鮮人とその家族を日本から北朝鮮に集団的永住帰国策です。北朝鮮は労働力不足を補うため、日韓国交正常化の牽制、当時はまだ共産主義国家であったため体制の優位性の誇示など様々な目的が秘められていました。

 一方、我が国は在日朝鮮人に対する生活保護費負担、在犯罪率、左翼運動との連携などの懸念材料がありました。日本では社会党・共産党だけでなく、小泉純也・鳩山一郎などの自民党大物が加わり「在日朝鮮人帰国協力会」が結成されました。

 言うまでもありませんが、社会党・共産党は社会主義をアピールするのが目的でした。

 こうした事業が行われている中、1965(昭和40)年に金日成は「再び朝鮮戦争が始まればまた米国と日本が介入する。これを防ぐためには、その心臓を狙う長距離ロケット部隊が必要だ」と演説しています。北朝鮮は1950年代から長距離弾道ミサイル開発を、国策に掲げているのです。

 

 核武装論者が日本に存在しますが、日本が仮に核開発・保有となった場合、照準は北朝鮮・中国となるのでしょうが、北朝鮮であった場合は何の意味があるのか私には全く理解できません。

 なぜなら、北朝鮮のどこを標的にすればいいのでしょうか? 近く施設も日本は全く無いのに、北朝鮮はかなり充実しています。東京・名古屋・大阪・福岡・仙台・札幌に6発の核ミサイルを撃ち込まれたら、日本の全ての活動が停止してしまいます。北朝鮮の全土を灰するには、何発の核ミサイルが必要なのでしょうか???

 

 面と向かって中国に強硬姿勢な姿勢を取り続け、北朝鮮が緊張状態になった途端、安倍首相は「対北、中国の役割に期待」って、どの口が言わせるのか中国は笑っていることでしょう。

 これが戦略のない国の末路なのです。

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