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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/25/11:12

09251141 甘い安倍首相

停電が長期化し東電の対応が問題になっています。
東電パワーグリッドは当初、2〜3日で停電を解消できるとの見通しを会見で語りましたが、日を追うごとに復旧まで一週間、二週間となり復旧までの見通しを変えました。
この会見を信じ込んだ千葉県は対応が後手後手になり、千葉県の対応の遅れが批判されています。大規模災害となった今回の台風による停電は、被災地域の広域さから状況の把握は困難で、情報収集が困難なのは当然の結果です。東電だけの責任を追及するのは妥当なものではありません。

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大規模災害では、正確な情報を得られない中で、意思決定をしていかなければなりません。日本人が未だに危機管理という言葉の意味を理解していないために起きた不幸といえます。
 
危機管理に相当する英語は、Risk Management、Emergency Management、Crisis Managementの3つがあります。日本語(日本人)が考える危機管理と、英語(欧米人)が考える危機管理が根本的に違っているという事実には目が向けられていません。
 
英語圏では災害に対する対応はEmergency Management(非常事態)という言葉が使われます。
 
ある調査によると、行政の危機管理とは災害、贈収賄事件、税収不足まで「危機管理」と認識されています。危機管理を定義し、組織整備、人員配置をしなければ、同じ対応の遅れを繰り返すことだけは確実です。
 
今回の大規模停電に対する災害対策本部の設置は、千葉県が丸一日以上が過ぎた9月10日午前9時。国の対応は経産省が対策本部設置は13日、政府全体の災害対策本部は立ち上げられていません。つまり、政府は対策本部を設置しないでやり過ごしたのです。
 
大規模災害では電力だけでなく、食料・医療・避難場所の確保など対応が多岐にわたり、速やかに対策を講じなければなりません。対策本部を設置し、速やかな意思決定と情報発信をし続けなければなりません。これを担うのは国もしくは都道府県であるのは当然のことです。しかし、今回の大規模停電は対策の多くは電力会社に回されるという状況を呈しました。
 
東電は13日になって、復旧までに二週間が必要だとの見通しを示しました。これほど長期化するとなれば、電力会社が復旧までの見積もりや公表を任せるのは妥当な判断だったのか。これを政府(経産省)が主導してもよかったのでないでしょうか。
 
危機管理の理解はマスメディアにもあります。電信柱の倒壊数を東電が把握していないことに問題だとする報道もありましたが、緊急事態である以上、情報の正確さにこだわる必要などありません。停電が長期化する可能性を見通し、そこから何が必要で被災者に何を提供するのか、何が提供できるのかを問うのがマスメディアが本来あるべき姿です。
 
日経は電柱倒壊の原因として、1990年代以降に送電関連の設備投資が抑制されたことを挙げ、電柱が老朽化して倒壊が増えた可能性を指摘しています。こうしたことは、停電(災害)が続いた中ですることなのでしょうか。
 
電信柱の老朽化など暴風対策は経産省などが検証委員会を立ち上げ、検証すべきなのは言うまでもありません。
 
この状態で、大規模震災を想定して準備が進められているのですから対応はザルなのは言うまでもありません。保守右派が讃える安倍首相ですが、実はそれほど危機管理には長けていないのは、今回の大規模停電で明らかになりました。東日本大震災、原発事故を経験してもなお学ぼうとしない姿は国民にとって大きなマイナスです。
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