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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/23/14:56

02280210 米朝首脳会談

何の結果も出せず終わったシンガポール米朝首脳会談でしたが、トランプ大統領は懲りずに二回目の会談をベトナムで行なっています。




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   北朝鮮がもっとも避けなければならないのは米朝の軍事衝突です。米朝間で第二次朝鮮戦争となった場合、戦力差は大人と子供の差ほどあり北朝鮮が敗北するのは誰の目にも明らかです。敗北となれば、南北統合、金王朝追放となり得る可能性は非常に高いです。米朝首脳会談の北朝鮮の思惑は明らかです。



   核ミサイルの開発は、アメリカに戦争に踏み切らせないための切り札であり、配備されたミサイルを攻撃させないことが目的だと見ていいでしょう。北朝鮮の対話姿勢は、戦争の危機感から出たのです。国連制裁解除、経済利益を目指していると主張する専門家もいますが、制裁によるエネルギー不足は深刻であったと思われますが、ロシアや中国が密輸を黙認するようになり、エネルギー不足は解消しているとみられます。それは、北朝鮮が政策を変えていないことから導き出されます。



   金正恩が核放棄により経済利益を得たいのであれば、金正恩みずからが率先してさまざまな措置を打ち出し、米朝対話を早めるはずです、現状から言えるのは、金正恩の狙いは「時間稼ぎ」としか考えられません。



   文在寅はどこまで金正恩の思惑を分析し、米朝対話をお膳立てしたのかわかりませんが、米朝対話が規制事実となればお役御免なのは言うまでもなく、「時間があれば会ってやるか」というのが金正恩の文在寅に対する思いでしょう。



   北朝鮮(金正恩)の命綱は核ミサイルです。その命綱を金正恩が手放すとは考えられません。



   シンガポール会談で以下のことが共同声明として発表されました。


●アメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国は、平和と繁栄を求める両国国民の希望に基づき、新たな米朝関係の構築に取り組む。



●アメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮半島での恒久的で安定的な平和体制の構築に向け、協力する。



●2018年4月27日の「板門店宣言」を再確認し、朝鮮民主主義人民共和国は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組む。



●アメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮戦争の捕虜・行方不明兵の遺骨回収、既に身元が判明している遺体の帰還に取り組む。



   肝心な部分は、「トランプ大統領は朝鮮民主主義人民共和国に安全の保証を与えると約束」し、「金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化に向けた断固とした揺るぎない決意」を確認した。大きな前進のようですが、具体的なものは挙げられていません。北朝鮮の安全を保証する…口約束でしょうか?



   非核化は北朝鮮であって朝鮮半島の非核化とは、現実には在韓米軍は核兵器を持ってはいません。核兵器はグアムの戦略爆撃機部隊が持っており、朝鮮半島の非核化は北朝鮮が核廃棄すれば済むことなのです。まったく要領を得ないのが、シンガポール会談の結果なのです。つまり、トランプ大統領が得たのは朝鮮戦争時の遺骨回収くらいなものです。



   米朝対話でノーベル平和賞に推薦した安倍さんですが、結果も出せずノーベル平和賞がもらえるとは、常識的には考えられません。



   商魂たくましいトランプ大統領、狡猾な金正恩、勝敗で言えばシンガポールで金正恩は圧勝しましたが、ベトナムではトランプ大統領が巻き返せるのか注目です。安倍さん、こんな茶番に期待などせず目を開いた外交をしてください!




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