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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/26/09:38

10040818 わかってない!

安全保障法制が成立しましたが、問題はこれからです。

どうしても、安倍さんの勇ましさに目が行き、“何でもできる”といったイメージが持たれますが、現実には何ができて、何ができないか、何をして、何をしないのか等、ルール決めを急がなければなりません。

安倍首相/防衛省/自衛隊がそれを理解しているのかどうか大問題です。


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さて、韓国が日本の安全保障の転換で、日本よりも早く動き出しました。

大変興味深いのは、韓国海軍参謀総長は「対北朝鮮戦争抑止という意味で(日本との)協力の必要性がある」と語りました。合同演習も前向きなようです。

その一方では、韓国国防部長官は「我々の大統領が許諾しなければ自衛隊の韓半島(朝鮮半島)進入は不可能だ」と国会で回答しました。

政府と軍が真っ向から対立する主張です。

言い方が適当ではないかもしれませんが、軍人という生き物はいついかなる時もリアリストでいなければなりません、これは、人種、宗教、国を問わずです。ですから、韓国海軍参謀総長は妥当な見解を示したと筆者は思います。

こうした差は、日本はすでに経験しています。

「最近国連軍の中に、日本軍兵が入っているとの噂があるが、その真否はどうであれ、万一、今後日本がわれわれを助けるという理由で、韓国に出兵するとしたら、われわれは共産軍と戦っている銃身を回して、日本軍と戦うことになる」

これは、朝鮮戦争に派遣された日本特別掃海隊の噂を、当時の李承晩大統領が演説で否定したものです。

大統領がこんなことを平然と言ってのける国を、誰が助けようと思いますか?

派遣された掃海部隊は、対日感情に配慮して隊員たちに可能な限り上陸させないよう命じていたそうです。

しかし、やむを得ず上陸した隊員が韓国兵に見つかり取り囲まれ、隊員は正直にすべてを話したそうです。

韓国兵に、流ちょうな日本語で「ご苦労さんです。いっぱいいかがですか」と歓迎されたそうです。

韓国国防部長官の主張は、韓国大統領が「自衛隊を参加させるな」と指示を出せば、米韓連合軍司令官はそれに従わなければならないということです。

自衛隊が朝鮮戦争に参戦しようとした場合、陸自を派兵するとはどこから出てきたのかわかりません。

韓国海軍参謀総長は、陸自ではなく、海自によるミサイル防衛、対潜戦、機雷掃海、空自による航空支援等も見据えた発言だと筆者は推測しています。

安倍首相と同じで、素人考えなのでしょうが、韓国シビリアンのナンバー2がこの程度の解釈でいいのでしょうか。と言っても、我が国の首相殿、防衛大臣、防衛省、自衛隊も似たようなものです。

更に、核アレルギーの我が国が、北朝鮮のミサイルに恐怖を抱き、「先制攻撃」という手に出ることもあり得ます。

韓国がこの攻撃に同意するかどうかは、日本が攻撃を実施するのにさほど問題にはなりません。なぜなら、国益を優先させるのが国家の選択ですし、韓国に被害が及ばない限りは攻撃が実行されることでしょう。

韓国が好むと好まざるとにかかわらず、日本が対北朝鮮攻撃に出た場合、北朝鮮は報復に韓国攻撃も実行するでしょう。日本政府は、自国の国益か、韓国の国益かを選択することになります。

戦争は単純なものではありません。

日韓関係は軍レベルでのハードルは低くても、政治レベルになると現実などおかまいなしに話が進むことも多々あることを我々は知っています。

この先どうするのか、きちんとした道筋を描いているのか、プランBどころか、CDE以上にプランを持った側が勝利に近付けるのは当然です。

「勝利」とは、何を意味するかは、その時々で変わってきます。さて、日韓両政府の皆様、本当にわかってますか?

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