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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/29/21:10

01251238 人質事件


イスラーム国による日本人人質事件は情報が信憑性が疑われるだけでなく、イスラーム国とのパイプが無く交渉も進んでいないようです。

日本国内では、邦人保護の観点からしきりに安否情報や解放などが様々な識者を招きあれこれ論じられていますが、私は外務省の所掌事務である「邦人保護」という視点で今回の事件を見ることはできません。


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 日本人にとってキリスト教V.S.イスラム教と宗教戦争、十字軍のような争いを理解することはなかなか難しいものがあります。

 容易に欧米諸国に倣いイスラームテロリストと称していますが、軍事的な視点から言えば、これは適正な使用とは言えません。

 イスラームテロでキリスト教国家(先進国)で犠牲者が出ると、世界的ニュースになりますが、例えば米国の無人機によるイスラームテロ組織の幹部を殺害するために実行される行為は、どれほどの非戦闘員が犠牲になっても「軍事作戦」と称されます。

 これは、日本という国を思えば容易に欧米に足並みを揃えて「テロ」という言葉を使うべきではありません。

 なぜならば、米国は真珠湾攻撃を「騙し討ち」と称し日本無差別爆撃を繰り返し、人類史上初の非戦闘員に対し核兵器の使用も正当化しました。極論かもしれませんが、我が国は米国による「テロ」行為戦争という名目の下で実行されたのです。

 そして、なによりも世界の平和を訴えるのであれば、こうした現実を把握しないまま欧米に与するかのような対応は日本にとってマイナス材料です。

 そうした現実を無視し、我々が平和を訴えたとしても誰が信用するというのでしょうか。そして、背景を知らず安直に戦闘に加わることは〝愚か〟過ぎる行為です。

 安倍首相は中東支援を「人道的」と語り、イスラーム国の要求は「身勝手で筋違いな要求」だとしています。

 しかし、日本政府(自衛隊)はアフリカ大陸ジプチに基地を有しており、ジプチには対テロ戦争の一環として、米アフリカ軍隷下部隊アフリカの角共同統合任務部隊に司令部と隷下部隊が駐留しフランス陸海空軍も駐留しています。

 支援は人道目的であっても、イスラームを敵視する欧米諸国と足並みが揃っているわけですから、イスラームテロリストにとっては付け入らせる理由はあるのです。

 ほかにもありますが、こうした事情を無視し、イスラームテロの日本が標的にされるようになったと騒いでいますが、それは不勉強を通り越しているバカな発言です。

 国際貢献は必要かつ重要なものであることは認めますが、独自色の無い貢献はどのように解釈されても当然です。

 日本政府は人質事件に自衛隊に何が出来るか検討を始めたとも伝えられていますが、これもバカな発想です。

 世界最強の軍と情報機関を持つ米国でさえ、人質救出作戦は失敗しているというのに、歪んだ装備しかない国の軍隊ではない武力集団に何が出来るか考えるなど無駄というものです。

 こんな国ですから、人質解放など無理と見るのは私だけでしょうか。

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