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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/26/22:13

03101920 東京大空襲

昭和201945)年3100007分、279機のB-29が東京上空に殺到。これらのB-29は武装を取り外され、爆弾の搭載量を増やされていました。

東京大空襲という事実は伝えられてきました。そして、戦後70年と言う節目で、再びメディアは取り上げているますが、軍事的真実は伝えられていません。


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 東京大空襲は史上初めて、大量破壊兵器が実戦投入されたことは脇に置かれたままになっています。

 ベトナム戦争で日本でも取り上げられた〝ナパーム弾〟ですが、東京大空襲で使用された「油脂焼夷弾」がナパーム弾で、ほかに黄燐焼夷弾、エレクトロン焼夷弾、クラスター焼夷弾が使用されました。

 米国は日本本土爆撃に使用する爆弾の開発に、米国本土に日系人の多く住んでいたハワイから日本家屋を取り寄せ町を再現し、実験が繰り返されました。

 我々が記憶しなければならないのは、江戸時代の大火、関東大震災の被害状況を検証し、木造住宅の密集する地域をあらかじめ選定したことです。つまり、最大の被害を出すために計算し尽されたのが東京大空襲なのです。

 爆撃による延焼区域と関東大震災による火災による延焼区域が一致するのは、何よりの証拠です。

 爆撃を指揮したのは、カーチス・ルメイ少将です。

 当初、ヘイウッド・ハンセル准将の指揮で始められた日本本土空襲ですが、ハンセル准将は軍需工場、製油所などの限定目標を爆撃していました。

 

 ハンセル准将は非戦闘員を巻き込む無差別爆撃は非人道的という解釈から、限定爆撃を繰り返していました。

 しかし、爆撃の効果が表れず、アメリカ陸軍航空軍司令官ヘンリー・アーノルドの意を受けてカーチス・ルメイ少将がハンセル准将と交代しました。

 東京大空襲「ミーティングハウス2号作戦」は、高度1,6002,200mの低高度、夜間、焼夷弾爆撃により木造密集地を爆撃しました。

 軍事的な説明は、軍需産業の生産拠点となっている日本の中小企業への攻撃でした。

 先行する投下誘導機(パス・ファインダー機)により超低空からエレクトロン焼夷弾を投下。その閃光で攻撃区域を後続する本隊に伝えました。

 310日は陸軍記念日で、それにちなんだ爆撃だったと言われていますが、東京を火の海にするために強風の日が310日と予報されたためです。

 このように、米国による東京大空襲は最大限の効果:大量殺戮の条件を備えて実行されたものでした。

 死者10万人、負傷者11万人、被災者100万人超。一夜にして東京の3分の1を消失。爆撃による火災の煙は15,000mの成層圏にまで達しました。火災は10日の夜まで続きました。

 この爆撃はハーグ条約に違反するものです。しかし、日本政府は一切の賠償を口にせず、サンフランシスコ講和条約で請求権を放棄。国内法でも軍人、軍属とその遺族に対し特別援護策がとられましたが、爆撃により犠牲になった非戦闘員に対する対策は一切行われていません。

 日本の愚かさは、無差別爆撃を指揮したカーチス・ルメイに航空自衛隊育成に寄与したと勲一等旭日章を授与しています。

 当時の佐藤栄作首相は「今はアメリカと友好関係にあり、功績があるならば過去は過去として功に報いるのが当然、大国の民とはいつまでもとらわれず今後の関係、功績を考えて処置していくべきもの」と国会で答弁しています。

 当時の防衛庁長官小泉純也は「功績と戦時の事情は別個に考えるもの」と答弁。

 これはこれで百歩譲って認めてもいいのかもしれませんが、叙勲された本人は殊勝な感情はありません。

 「もし、我々が負けていたら、私は戦争犯罪人として裁かれていただろう。幸い、私は勝者の方に属していた」「我々は日本克服を促す手段として火災しかなかったのだ」

 日本人はマヌケで、米国人は狡猾に見えてしまうのは私だけでしょうか。

 こうした歴史を理解して、トモダチを選ばないと、後々痛い目に遭うのではないでしょうか。

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