元自衛官の憂い The third
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01111628 | 「国民の生命と財産を守る」から考える国際問題 |
こんな言葉が目立つようになったのは、つい最近のことではないでしょうか。安倍首相が濫用するようになったと、筆者は認識しています。
「国民の生命・財産を守る」のは、筆者は“警察”と認識しています。
警察法(警察の責務)第2条にこうあります。
警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査…以下省略。
自衛隊では自衛隊法(自衛隊の任務)第3条
自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び関節侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持にあたるものとする。
自衛隊が「国民の生命・財産を守る」とのは、副次的なものでなのです。
自衛隊は「国を守る」と自衛隊法から解釈されますが、「国」とは何かを考えなければなりません。
国とは中学か高校で学んだと思いますが、「領域」「国民」「主権」が国家の三要素とされています。国家とは、主権(権力)が領域と国民を内外の干渉を許さず統治する存在であることです。
自衛隊(軍隊)はこの3つを守っているのです。
「主権」という言葉は、日本人には「国民主権」として浸透していますが、これは国家の政治の在り方を国民が最終的に決めることであって、国家の持つ主権とは違います。
国家の持つ主権とは、他国の支配に服さない統治権力のことです。
昨今話題の「尖閣諸島」や「竹島」の領土問題ですが、問題として過少に見られるのは“離れ小島”の出来事だからです。どちらも日本人が居住していませんし、随時目が行き届く場所ではないからです。
しかし、それが随時、我々の目が行き届き、そこに日本人の居住者がいたらどうでしょう。お隣の空き地でもいいです。
あなたがお住まいの空き地に、突然、「ここは俺の土地だ!」と主張する人が現れました。これまで見たこともない人です。
たまたま、あなたはこの人にあいさつし何気なく「ここは○○さんから買ったんですか?」と尋ねると、その人は急に怒り出しました。「なに言ってるんだ! ここは先祖代々伝わる俺の家の土地なんだ!」と怒鳴られてしまいました。
そこには誰も住んでいなかったからいいですが、そこに誰かが住んでいたらどうなるのでしょうか。
もっと悲惨なのは、賃貸マンションやアパート、借家が建てられていて、地主でもない人が、「ここは俺の土地だから出て行け!」と言われたらどうでしょうか。「俺の土地に勝手に住んでたんだから、補償などしないと立ち退く期限を言われたらどうでしょうか。
国内では「法律」により守られていて、こうした信じられない事態は起きませんし、起きたとしても権利が主張できるようになっています。
国家間ではルール的な国際法はあっても、利益を主張する側、被主張側の権利を守る法律はありません。こうしたことから、利を得るためにやりたい放題やってしまう国が出てくるのです。
これまでにも取り上げてきましたが、ソ連(ロシア)との北方領土問題と竹島、尖閣諸島の問題は次元が全く違います。
こうして見ると、いわゆる従軍慰安婦問題なども二国間の問題ではなく、日本の主権を害するような展開になっており、現状から考えれば、ここまでにした韓国の非常識さを訴えるよりも、ここまで大きくさせた日本政府/外務省の責任を問うべきではないでしょうか。
反日活動も同じです。彼らはかつての罪を暴き立て、今では「日本人だから悪い!」と人種差別的な主張をしていることを考えると、私たち日本人はもっとこうした主張を繰り返す国とまともに向き合うべきではないでしょうか。
中には、「それでもいい」と甘受するという日本人もいるでしょう。当然です。しかし、そういう日本人がいるのであれば、日本国籍を捨てるべきです。
謂れ無い汚名を着せられ、唯々諾々と生きることは私にはできません。
こうして見てくると、日本政府/外務省は何をしてきたのでしょうか?
誰のための何のための政府・役所なのか、もう一度、当事者に猛省を促したいものです。私たちも、彼らの主張に乗っかり安直な批判をするのではなく、もっと冷静に反論すべきではないでしょうか。
そして、本当に国は国民の生命・財産を守る覚悟があるのかも見直すべきではないでしょうか。
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