元自衛官の憂い The third
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09300958 | なぜロシアは北朝鮮に近付くのか |
日本にとって深刻であり大きな脅威である北朝鮮ですが、我が国は「抗議」しかできない状態です。国連安保理は制裁を強化していますが、中国が後ろ盾になっているだけでなく、新たにロシアが後ろ盾になり北朝鮮問題はより複雑化しています。
外交問題等の専門家ではないので、憶測しかできませんが、飛躍的なミサイル/核開発を進める技術はどこから流出しているのかを明らかにされていません。
技術流出を問題視すべきだとは思いますが、なぜか世界はこの点については無視されています。個人的にはロシアから様々な技術と情報が流出していると考えています。
8月に元KGB要員が北朝鮮に軍事顧問として雇用したとのニュースが流れましたが、KGB:国家保安委員会の要員が、ロシア政府(プーチン大統領)の承認なしに北朝鮮に雇用されるはずはなく、ロシアが北朝鮮を支援している証拠の一つといえるのではないでしょうか。
ロシアがなぜ北朝鮮を支援するのか。それは、日露戦争の原因と同じだと私は考えています。ただ、日露戦争はロシアの南下を恐れた日本でしたが、現在のロシアは朝鮮半島から北上する米国の影響力を恐れているという状況です。
ロシアは今から100年ほど前に「ロシア革命」が起こりました。世界初の共産主義国家の誕生です。
共産主義は「階級闘争」であり、闘争することが使命となり、ロシア国民にその相手が「米国」と刷り込まれている可能性があります。国民にはさほど影響はないかもしれませんが、現在の指導者であるプーチン大統領は生え抜きのKGB出身で親日家である反面、強硬な反米姿勢であることは否定できません。
ソ連崩壊後、東西ドイツが統合され、NATO(北大西洋条約機構)が強大な軍事組織となり、ロシアにとり脅威となりました。この時、米国はNATOがロシアの脅威とならない=東に組織拡大することはないと約束しましたが、反ロシア(かつてのロシア帝国・共産主義ソ連の恐怖を知る東欧)諸国がNATOに加盟します。ソ連崩壊後、NATO加盟国は13ヶ国増えています。
ロシアにとり、西に29ヶ国の反ロシア軍事ブロックがあり、東の防波堤である北朝鮮に米国の圧力が加えられていると見ていることがうかがえます。
プーチン大統領が北方領土問題で後向きになっているのも、こうした反米感情の悪化(米国脅威)の証拠です。
ロシアの北朝鮮支援がなぜここに来て浮かび上がってきたのか。それは、米国の圧力で対北朝鮮支援を絞り込んでいる中国に代わりロシアが支援を増やしているということでしょう。
ロシアは「対話」を呼びかけ、戦争回避と訴え、ロシアにとって北朝鮮の運命は国益に直結したものなのです。
日本人は北朝鮮の脅威だけに目を向けていますが、北朝鮮問題がこじれれば、第二次朝鮮戦争となりロシア・中国が参戦するとなれば、第三次世界大戦となる可能性も出てきます。
日本の隣の国が世界大戦の導火線となるのです。それを理解し、国際舞台で解決させる様々な方策を模索していかなければ世界が滅びる可能性も秘められていることを我々は理解すべきです
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