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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/23/22:07

10070203 北朝鮮大型ロケット砲〜終わりの始まり〜

韓国は反日にかまけ視野狭窄、思考停止状態に陥っています。文在寅が意図的に反日、親北に向かわせているなら救いはありますが、南北統一などという夢物語を盲信して反日を唱えているとしたら危機的未来が待っているだけです。




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北朝鮮が大口径ロケット砲試射は、韓国にとり大きな脅威です。韓国からいっこうにそうしたら声が聞こえてこないのは、反日による視野狭窄と思考停止状態になっているからです。


 


北朝鮮による大口径多連装ロケット砲の発射が相次ぎました。日本メディアの分析では、多くが「恫喝」目的との分析がなされています。しかし、この多連装ロケット砲は韓国にとって致命的な結果をもたらすことを、残念がら文在寅政権は国民に示していません。韓国は日本が主敵となった今、今更、北朝鮮の脅威など口にできないのでしょう。哀れなことです。


 


アメリカが開発したMLRSとおなじものと見ていただけるとわかりやすいと思います。5月以降、北朝鮮は短距離弾道ミサイル、超大型ロケット、大口径多連装ロケット砲の発射実験を行いました。超大型ロケットも大口径多連装ロケット砲に分類できます。多連装ロケット砲は命中精度が低く、施設を破壊するなどの攻撃には向かないものです。


 


数分で多くの弾を発射し、広域展開する敵陣・市街地を目標に攻撃し、兵士・市民を狙うものでした。これは旧ソ連が得意とした攻撃準備射撃に多くのロケット砲が多用され、プロパガンダ映像としても発射シーンが使われました。「カチューシャ」が有名で、「スターリンのオルガン」などとも呼ばれました。旧ソ連、中国、北朝鮮が好んで使う兵器と言えます。西側諸国を威嚇する兵器でもありました。


 


北朝鮮は240㎜多連装ロケット砲を保有していますが、これは1台で22発のロケット弾が搭載され、全弾発射に約3〜5分かかります。1個砲兵旅団が保有する72両が同時にロケット弾を発射すると、この約3〜5分で22×72、1,584発


のロケット弾が雨あられと降り注ぐのです。屋外にいれば、確実に死亡もしくは重傷を負うことになります。数千人以上の殺傷が可能です。


 


北朝鮮が発射した300㎜と400㎜超の大型多連装ロケット砲は、野戦砲兵火力ではありません。戦闘で使用するにはあまりにも巨大で、戦略的な目標を攻撃するために用いられると見るのが妥当でしょう。つまり、都市攻撃用の兵器ということです。筆者はこれは明らかに38度線からソウルを攻撃するための兵器と判断しています。


 


北朝鮮は航空戦力が脆弱で、こうした大口径火力による攻撃準備射撃が必須なのです。特に9月10日に発射されたロケット弾は、400〜600㎜という超巨大という特異なものです。


 


北朝鮮の短距離弾道ミサイル「スカッドB」は直径88.5㎝ですから、弾道ミサイルと比較すると細いですが、短時間で大量のロケット弾を発射できる能力は攻撃・防御でも有効なものです。


 


旧ソ連の「カチューシャ」のお話をしましたが、実は旧ソ連・ロシアではロケット弾(砲)を装備していますが、口径は400㎜以下です。数十㎞〜100㎞未満の攻撃目標に向けられます。北朝鮮が発射した400㎜以上のロケット弾は、中国だけが保有する兵器です。


 


中国軍は302㎜、425㎜の多連装ロケット砲があります。302㎜多連装ロケット砲は、誘導方式は慣性誘導とGPS誘導があり、最大射程は約300㎞とされています、命中精度は10〜30m以下。


 


425㎜多連装ロケット砲は誘導方式は302㎜と同じで、命中精度は30〜50m、最大射程350〜420㎞とされています。


 


中国のこうした特異なロケット砲が装備されたのは、将来起こり得る中露国境地帯の紛争で使われることを想定しています。


 


北朝鮮が試射した大口径ロケット砲は、中国製のロケット砲に酷似しており、中国から輸入したものとみて間違いないでしょう。射程400㎞あれば、北朝鮮開城付近から韓国全土が射程圏内となります。ここです、韓国の重大な脅威となるにもかかわらずまったく関心を持たないのは、一国の大統領としての資質が問われる事態です。


 


弾道ミサイルに近い兵器が雨あられと降ってくるのですから、緒戦でより近いソウルの政府関連施設等を破壊が可能です。


 


丘程度の丘陵地帯に部隊を散開し、ソウルにロケット弾をばら撒くのです。平日の日中が最適です。近く深くにある待避壕等以外は破壊可能です。ソウルを狙うのであれば、38度線から離れた地域からでも発射可能です。奇襲により政府主要機関を破壊し、韓国の指揮命令系統をマヒさせ反撃に手間取る間に地上部隊を投入する。


 


北朝鮮は核兵器を交渉の材料にしていますが、大口径ロケット砲を誇示することは、南侵武力統一を未だに捨て去っていない証拠なのです。米軍基地の存在が北朝鮮にとりネックとなりますが、金正恩が奇襲を念頭に武力統一を決断すれば、在韓米軍基地攻撃も攻撃することになるでしょう。


 


韓国は航空優勢ではありますが、在韓米軍基地、韓国空軍基地、その他滑走路として運用可能な高速道路網を破壊してしまえば奇襲は成功します。大型ロケット砲だけでなく、短距離弾道ミサイルを併用し徹底的に主要施設を破壊するのです。そして、サイバー攻撃も行われることでしょう。在日米軍基地は攻撃の対象とはならないかもしれませんが、増援を送るための遅滞行動は取られるはずです。日本は直接攻撃されているわけではないので、自衛権の発動には日本政府が躊躇する間に簡単にソウルは陥落します。


 


このように、この大口径ロケット砲の試射は韓国武力侵攻の可能性が高まったと見るべき事態なのです。


 


これまで、北朝鮮軍の博物館展示品のような装備では、北朝鮮が開戦に踏み切っても、一旦北朝鮮が仕掛ければすぐに米韓軍に平壌になだれ込まれてしまうと考えられてきました。


 


しかし、北朝鮮が大口径ロケット砲を多数装備したとなれば、北朝鮮が戦争に訴えればまったく違った展開が予想されるのです。言い換えれば、北朝鮮の戦争(武力統一)準備が整ったのです。


 


思い出してください。「南北境界を平和の水域にする」「陸の軍事境界線付近に設置されている地雷原を排除する」と文在寅は誇らしげに語り実行しました。


 


文在寅は着々と北朝鮮の武力侵攻を成功させるべく、様々な妨害手段を排除しているのです。時代が変わっているのにもかかわらず、それをまったく無視して南北統一という夢物語を実行しようとしているのです。


 


他国の大統領支持者をどうこう言うつもりはありませんが、文在寅は国を壊そうとしています。北朝鮮の工作員であれば救いもありますが、功名心や名誉欲に取り憑かれ、このような事をしているのだとしたら韓国民にとって、これほど不幸なことはありません。日本は厄介な国の隣に偶然居合わせてしまったのです。この厄介な国の行く末を見誤ると、私たちは将来金王朝を〝マンセー〟と叫んで讃えなければならなくなるかもしれません。


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