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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :08/03/10:15

09040950 北朝鮮核実験

冷静に対応すればいいのに、ここぞとばかりに安倍さんは大騒ぎしてしまいます。

そもそも北朝鮮には、日本のことは眼中にありません。金正恩は、安倍さんがそんなリアクションをしても「負け犬が吠えてる」程度の認識しかないでしょう。


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 北朝鮮が弾道ミサイル(以下、「ミサイル」に略)試射にこだわるのか、核実験にこだわるのかを理解しなければなりません。

 北朝鮮にとり核兵器は一石二鳥どころか、一石三鳥、四鳥の効果を生むものなのです。金正恩が国益だと考えている以上、核兵器を手放すことは絶対にしないでしょう。正確には、北朝鮮の国益ではなく金正恩が核による恩恵にあずかるのですから、放棄などあり得ません。

 北朝鮮が核兵器を持ちたがるのは、いくつかの理由が考えられます。

 まず、核保有国として認められることです。

 アメリカの軍事行動も考えられますが、38度線を挟んで人質である「韓国」の存在があります。アメリカが簡単に手を出せない状況になっています。

 韓国内にも親北派も存在し、アメリカが軍事行動に出るのに反対することも考えられます。ミサイルを使えば、日本国内も攻撃でき、アメリカは同盟国の国民の生命財産を無視して攻撃できるのかということになります。

 こうした判断が働き、アメリカの軍事行動は無いと判断していることから、北朝鮮は核実験を強行したと見られます。

 核保有国となり、アメリカは容易に軍事行動を採れないとなれば、対等に話し合いの席に着くことも可能でしょう。しかし、北朝鮮は外交交渉の合意など無視する国ですから、アメリカは本気で対話路線に切り替えることは難しいのではないでしょうか。

 北朝鮮は核開発を「偉業」と形容することがあります。「偉業」と彼らが叫ぶのは、アメリカの圧力を跳ね返し、核開発に成功し核保有国となった暁には金正恩は「偉業」を達成した指導者として北朝鮮の歴史に名が刻まれることになります。

 そして、金正恩の権力は盤石のものとなります。偉業を成し遂げた最高権力者の座を脅かす者はいなくなります。

 日本では弾道ミサイルの発射にばかり気を取られていますが、弾道ミサイルと核開発は同時に進められるのは当然のことなのです。

 核開発に成功し弾頭化できても、仮想敵国まで運搬手段が無ければ意味がありません。運搬手段は3つ。ミサイル、爆撃機、潜水艦搭載ミサイルです。

 この3つの運搬手段で、絶対的なのは弾道ミサイルです。射程距離が長く、弾道ミサイル防御手段が限られるのですから、弾道ミサイル開発に熱心になるのは当然です。

 北朝鮮の核・弾道ミサイル開発は、仮想敵国の国民数万人を人質にすることが可能となるのです。現在、韓国の国民は考えてもいないでしょうが、韓国は北朝鮮の人質となっており、核・弾道ミサイルがセットに組み合わせれば、日本国民、弾道ミサイルの射程が延長できればアメリカ国民も人質にできるのです。

 金正恩の核・弾道ミサイルの開発の究極の目的は、体制維持という命乞いなのです。それをまず理解して対応しないと、日本は重大な過ちを犯すことになります。今回の核実験が水爆かどうかは、それほど問題ではありません。

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