元自衛官の憂い The third
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07261017 | [PR] |
03181735 | 危険水域に入りました |
森友問題で国会というよりは、日本の行政機構全体が揺れています。
国内的にはそれほど問題が大きくないようですが、国際的には大きく報道されており日本の信用度にも大きく影響しかねない問題になっています。
森友問題への安倍政権の対応は完全に間違えていました。〝思想信条〟が同じだからと、相手の素性を調べずに協力関係を結んだ結果の失態です。「おトモダチ」を優先させる安倍首相ご夫妻の脇の甘さがあります。
官僚による公文書改ざん、文科省の教育現場への介入等、安倍政権の統制国家形成を目指す過程の結果が今回の騒動の発端です。
しかし、そんなことをしている場合なのでしょうか?
筆者の目には、日本はかつてないほどの国難に直面していると映っています。
それは「孤立」という前代未聞の事態を招きかねない懸念があることです。
個人的には国会で早急に事態に、どう対応しようとしているのか野党は政府に問い質すべきですが、今はゲーム感覚で国会劇場をやっています。
トランプ大統領が史上初の米朝首脳会談に応じると即答したとしても、果たして実現するかというと紆余曲折があることでしょう。国務長官などの更迭があり、簡単に前進することはないと思われます。
しかし、トランプ大統領が首脳会談を承諾したということは、裏を返せば米国は北鮮が核/弾道ミサイル技術が米国の脅威になり得ると判断しているという厳しい現実があるからこそです。
トランプ政権は米国本土への攻撃の可能性を絶対に摘み取る意思があるからこそ、今回の会談に応じたと見られます。
そうした脅威を排除するための外交カードの一枚が、今回の首脳会談応諾だと筆者は考えています。
トランプ大統領の首脳会談に応じるとのニュースに、市場は好感を持って迎えました。経済・社会ともに米国は戦争を望んではいないのです。
さらに、今回の会談合意は南北関係の好転が生んだものとホワイトハウスだけでなく世界中が認めている事実です。
政治利用との批判もありますが、五輪での南北外交があり、実務者協議があり、「南北首脳会談」、そして「米朝首脳会談」と韓国がこの流れを作ったわけです。
日本はというと、「圧力!」だけしか口にしない首相。日朝首脳会談を検討するとかのニュースも流れましたが、「圧力」しか口にしない首相が、会談を今さら申し入れたところで誰がそれに応えるでしょう。バカバカしい話にも程があります。
米朝首脳会談が実現し、仮に何らかの合意があった場合、「核放棄」という米国に有利な状況になった場合、たとえば米国が譲歩して「在韓(在日も含め)米軍の撤退」の可能性もあります。撤退まではいかないまでも、削減等の譲歩もあり得ます。
トランプ大統領は、選挙戦では在外米軍の縮小・撤退を口にしていましたので、全くあり得ない話ではありません。
逆に会談で決裂した場合、危機は現在とは全く違う次元の状況に陥ります。
米国は武力行使による核開発阻止に出る可能性が一気に高まります。
中国も出てくることでしょう。そうれなば、日本は中国が何らかの行動に出るのに行動しやすいように日本はバックアップしなければなりません。対岸の火事だと思い込んで、何もしなければ日本のその後はさらに孤立化を深めてしまいます。
中国が何らかのアクションを起こせば、ロシアも黙ってはいません。ロシアにも対応しなければなりません。
どういう形になったとしても、日本は待ったなしの即断即決の対応が必要になっているのです。
危機が深まれば、それを解決するために南北統一といった動きが出てくる可能性も否定できません。
表向きは南が主導し統一されるかのようにですが、これまた日本にとっては悪夢でしかありません。
南北が統一され、「反日」という姿勢を採った場合、日本は存亡の危機となります。
誤解があるようですが、安倍さんが右派的な思想信条から交戦的な判断をする。平和主義者が政治を主導すれば平和になる。どちらもただのファンタジーです。現実を無視しているとしかいえません。
自民党も改ざん問題ではなく、5月の米朝首脳会談がどうなるか、米国や韓国に拉致問題を委託するのではなく、日本のすべての力を動員し事態の推移を予測し、それに対応できる方策を考えておくべきです。
憲法改正、総裁選どころではありません。日本は今、未曽有の危機の直面していることを我々は気付くべきです。
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