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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/27/22:00

04171015 金正恩のメッセージ

 第二次世界大戦後、中朝の敵対行動で最大級の危機を迎えている我が国ですが、金日成生誕祝賀行事で金正恩は新たなメッセージを送って来たと私は感じました。


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 シリア内戦で化学兵器が使用され多くの犠牲を出しました。これを受け、米国はシリア攻撃を実行しましたが、「化学兵器が使用された」のは事実ですが、その化学兵器がどこのもので、誰が使ったのかは全く検証されないまま攻撃が実行されるという、今後、禍根を残すことも考えられるものです。

 私が疑問に感じているのは、化学兵器としては犠牲が少なく、化学兵器を使用するリスクが考えられていないことです。

 金日成生誕祝賀行事に金正恩が姿を見せたのは驚きました。北朝鮮はいま、米国からの攻撃をいつ受けても不思議ではない状況下にあります。

 米国が標的とする第一の人物である金正恩が、公の場に姿を見せることは一見、強気で居る姿勢とも受け取れますが、金正恩は演説していません。自身が演説をすれば、米国に対抗する内容となるのは必至で、そうなれば事態は沈静するどころか悪化しかしません。金正恩が公の場に姿を見せ、演説しなかったことから考えられるのは、トランプ大統領に「米国と戦争までは考えていない」という意思を伝えたものと私は見ています。

 ミサイル発射は失敗に終わったようですが、懸念されていた「核実験」は北朝鮮は行っていません。仮に核実験を行えば、トランプ政権は米国市民に強い危機感を訴えることでしょう。明確な脅威ですから、トランプ大統領はこれを利用しないはずはありません。

 なぜ、こうした手の込んだことを金正恩がしなければならないのかというと、これまで北朝鮮の宿敵としてきた米国に、「譲歩」や「対話」を求めることは絶対にできません。もし、譲歩・対話を求めれば、独裁政権の崩壊につながります。独裁政権の崩壊は、金正恩だけでなく金一族の消滅にもなるのです。

 中国の習近平がどう考えているかわかりませんが、北朝鮮問題に積極的に介入することも大いに考えられます。中国の介入は米国に貸を作り、中国のケルベロスである北朝鮮を維持できます。北朝鮮が崩壊すれば、ケルベロスが居なくなるだけでなく、膨大な難民が押し寄せることも考えられ、中国にとってマイナス材料でしかありません。

 今回の空母打撃群の派遣は、北朝鮮だけでなく韓国に対するメッセージも含まれていると私は考えています。

 反日大統領が選出されることは間違いないでしょうが、反日は北朝鮮の工作の成果であり、反日が強くなるほど北朝鮮宥和政策が強められてきました。今回の大統領選で、反日の大統領が誕生しても対北朝鮮宥和政策を採らせないようにすることが米国の利益に直結するからです。

 日本政府の一部では、金正恩は「自己愛性パーソナリティ障害」ではないかと分析していますが、日々、寝首を搔かれる可能性がある人間が、健全な精神状態でいられるはずなどありません。先天性のものではなく権力の座に就いた後になるべくしてなったものと見られます。

 ただ、金正恩は指導者として私は非常に高い能力を持っていると思います。それは、自己批判する今年の年頭の辞、足を引きずる姿を敢えて公開にしたことです。

 独裁国家では、権力の頂点の座にあれば、人間が兼ね備える能力が人並み以上どころか「スーパーマン」でなければなりません。自己批判したり、健康状態に懸念を抱かせるようなことはあり得ないことなのです。

 しかし、それを敢えて公にすることは、身を粉にして国に貢献する印象と、奪われるものではない権力の座にある印象付けができます。

 となると、日本の運命はトランプ大統領の判断に左右されることになるでしょう。危険なのは、金正恩よりもトランプだったなどと笑えない結果になるかもしれません。

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