元自衛官の憂い The third
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01171949 | 平和など人間にとって無意味なのかもしれない |
風刺画で有名な「シャルリー・エブド」に、現地時間1月7日午前11時20分頃、パリ中心部の3階建ての建物に二人の男が車で乗りつけ、編集部を襲撃しました。
会議室に入り込み、編集長を確認すると持っていた自動小銃で銃撃。その場に居た漫画家やジャーナリストら9人にも銃撃を加え射殺。
通報を受けて警察が現場に駆けつけますが、犯人の二人の男は逃走を図っており、銃撃戦となりますが犯人は逃げ切りました。
犯人を取り逃がした警察ですが、9日になり犯人がシャルル・ド・ゴール空港近くの印刷工場に人質を取って立てこもりました。結果は皆さんもご存知の通りです。
11日、午前11時過ぎ。パリの市民が追悼行進を行いました。
この行進にはフランスのオランド大統領、ドイツ:メルケル首相、イギリス:キャメロン首相、イタリア:レンツィ首相、スペイン:ラホイ首相、ギリシャ:サマラス首相、ウクライナ:ポロシェンコ大統領、トルコ:ダウトオール首相、ロシア:ラブロフ外相、アメリカ:ホルダー司法長官、イスラエル:ネタニヤフ首相、ヨルダン:アブドラ国王、パレスチナ自治政府:アッバス議長、マリ:ケイタ大統領、アルジェリア:ラムラマ外相等、約50ヶ国・地域の首脳が参加しました。
「自由を守る」と団結するのは当然であり、テロに屈しない姿勢も大切だと思います。
でも…風刺漫画の専門紙であるシャルリー・エブドは、、挑発的な内容で有名です。
フランスの風刺画は東日本大震災後、様々な風刺画が公表され日本人を傷つけるようなものも少なくありませんでした。
シャルリー・エブドはこれまでにも行き過ぎた内容で批判があったのは事実です。
今回のテロのきっかけとなったムハマンドを揶揄した風刺画は、発表された当初から「風刺画を通り越しイスラム教を侮辱している」との指摘がありました。〝イスラム過激派の標的になる〟との指摘もありました。
〝標的になる〟との指摘が現実になったわけですが、風刺なのか侮辱なのか境界線は曖昧で、風刺画を見る側によって感じ方は違います。
表現の自由は侵されるべきものではありません。さらに、一般市民を巻き込んだテロは許されるものではありません。
イスラム過激派が風刺画に対する報復だったにせよ、大きな判断ミスを犯したと私は思います。
フランスはアルジェリアやモロッコといったイスラム系住民が多く住む国を植民地としてきたフランスは、イスラム教(徒)との間に様々な歴史的背景があります。400万人を超えるイスラム系住民が住むとされ、フランスはイスラム教(徒)との距離は近いと思われてきました。
そうした国でテロを起こしたことは、フランスがこれまでとは違った方策を採ることになるのは明白です。
紀元前1280年頃に、モーゼがヘブル人をエジプトから脱出させ、シナイ山でヤハウェと契約を結びました。キリスト教は紀元1世紀中頃、イエスの死後に起こった弟子の運動が起源とされています。イスラム教は西暦610年頃、ムハマンドがメッカ近郊で神の啓示を受けました。
つまり三つの宗教は千年以上にわたって争ってきたのです。
でも、仏教・神道の国で育った私には、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教という兄弟関係にある宗教同士が争うなど無意味であり理解できません。人類にとってマイナスでしかないことをいつになったら気付くのでしょうか。
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