元自衛官の憂い The third
![]() (08/07)
(08/01)
(07/29)
(07/20)
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07290121 | [PR] |
05111446 | 特別寄稿 |
筆者の友人であるM氏が、震災後ようやく被災地を目にすることができレポートを寄稿してくれました。
往復2000キロ! 3泊3日弾丸ツアー被災地レポート
楢葉町
涙が出てきた…
広大な地域の街が死んでいる…
亘理
南相馬を北上した所
復興って何だ?
津波でやられた田畑は未だ手付かず。
一部に広大なハウスが新設されている。
ハウスものの野菜でも作っているのだろうか…?
名取
名取川を遡上して押し寄せた津波は、高速道路を越え、内陸に流れ込んだ。
丸三年の歳月を経て、この地域は復興したように見える。
新築の戸建ての住宅が立ち並んでいる。
電柱に付いている変圧器(トランス)の設置位置が異様に高い所に取り付けられている
のが印象的だ。
第一原発付近
常磐道で通過中、備えつけの線量計は5.6マイクロシーベルトを記録した。
我孫子市の除染対象基準値の何と20倍である。
もう人は住めない…
直感的にそう思った。
気仙沼
一部更地になっている所があるが、本当に津波が襲ったのかと思うほど一見復興は進
んでいるように見える。
市場で爆買いをしてしまった!
港から見える水辺は静かである。
また来る。
内陸へ
しばし被災地とお別れ。
一路八戸へ。
盛岡を通過中。
八幡平、岩手山はまだまだ残雪が多い。
長閑だ。
八戸
ここも震災時は6メートル弱の津波に襲われ、少ないながら被害を受けた地域であ
る。
蕪島
日本ではここだけという人間の足元で営巣するウミネコの繁殖地である。
その数4万羽!
蕪島神社には、わが家の家紋が入っており、少々縁を感じる…
朝市へ働く爺ちゃん婆ちゃんは元気だ!
60代はまだまだ若者だそうで、70代を中心に生き生きと働いている。
老人ホームって何だろう?と考えてしまう。
久慈~
あのあまちゃんロケ地付近は、車二台がすれ違えない断崖絶壁の道を行った本当に小
ぢんまりした漁港と集落です。
ここは地理的に津波が来た方角から90度横に向いているため、高さ3メートル程度で
済んだようです。
ゴールデンウイークで賑わうと言っても朝10時の時点で観光客はせいぜい100人程度
でしょうか…
東北は震災、老齢化による人口減少、そして限界集落と様々な要因が復興の前に立ち
はだかっています
田老地区~大槌町
…
山間部に点在する仮設住宅、そして。
所々に3年前の傷跡がそのまま残った建物がまだありました。
その他は何も無く、ただただ更地になっているだけです。
コンビニのローソンとホームセンターHomacだけはいち早く営業を再開したようで
す。
牡鹿半島
昨夜は友人の紹介で、原発にほど近い丸森町で宿泊。
また仙台方面へ戻り、石巻から北東へ
そこは捕鯨の町として知られる鮎川港へ。
20年前この町へ鯨の刺身定食を食べにきた思い出深い町だ…
ったが…
町が丸ごと無くなっていた。
何もない。
漁船が繋留されているのと、金華山などに行く船着場と仮設待合室があるだけ。
全てが無くなっている。
あれだけ港近くの商店や食堂がひしめき合っていたごみごみとした生活感溢れていた
町。
人の気配がない…
呆然と立ち尽くした。
石巻
後はかみさんに運転を任せて復興屋台村にて飲んで食って・・・!
食後に近くの喫茶店で一服。
また来るねと喫茶店のオバちゃんに声をかけ、帰路につく。
総括
家族4人と母を連れ、往復2000キロの3泊3日弾丸視察旅行を終え…
今回は弟家族が住む八戸を折り返し地点として、表面をなぞるように
被災地を見学してきました。
陸前高田、大船渡は時間の関係上通る事すら出来ませんでしたが…
現実を目の当たりにしました。
マスコミで大々的に報道された地域や関東圏に近づくにつれて復興は進んでいるよう
に見えます。
しかし名も知らぬ地域などの僻地の被災地は…
ただただ更地になっている(田老地区や大槌町でさえ)だけです。
国の事業である巨大な防波堤の工事だけは着々と進んで…
そして原発の街は今も時が止まっています。
復興はまだ始まっていません。
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