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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/24/12:16

12030745 100年の歴史

日本のネット上でイスラエルの動きを批判する主張が目立ちます。思想信条から理解できなくもないのですが、歴史を知らず一方的な批判は、日本の自虐史観と自由主義史観が二極化した硬直した思考と同じです。

事象には当然ながら様々な事柄が複雑に絡み合っているのはわかりきったことで、物事を単一の基準で推し量ることは避けるべきことだというくらいは誰しもが知っている事です。

ヒトはなぜか思想信条に影響されてしまい、矮小であり偏重な物の見方をしてしまいます。

それが、誤った認識を持つようになり、様々な運動まで起きてしまい悲劇が生まれます。


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中東混乱の諸悪の根源は、実は100年ほど前のイギリスに責任があります。第一次世界大戦前後のイギリスの三枚舌外交と呼ばれるものです。

第一次世界大戦は中央同盟国と連合国による世界大戦です。

中央同盟国とは、ドイツ帝国・オーストリア=ハンガリー帝国、オスマン帝国、ブルガリア王国です。一方の連合国は主要国はフランス・イギリス帝国・ロシア帝国・イタリア王国・大日本帝国・アメリカ合衆国です。

三枚舌外交とは以下のものを指します。

フサイン=マクマホン協定

イギリス帝国はオスマン帝国に圧力をかけるため、メッカのシャーリフ(守護職)であったフサインとイギリスの駐エジプト高等弁務官ヘンリー・マクマホンとの間でオスマン帝国支配下でのアラブ人居住地の独立支持を約束したものです。

イギリスはアラブの独立を約束し、アラブに反乱を起こさせイギリス(連合国)側に引き寄せ、オスマン帝国と戦わせることを狙っていました。オスマン帝国を弱体化させるのが目的でした。

サイクス・ピコ条約

イギリス、フランス、ロシアの間で結ばれた秘密協定です。イギリスの中東専門家マーク・サイクスとフランスの外交官フランソワ・ジョルジョ=ピコにより原案が作成されました。内容はオスマン帝国の領土分割です。

この中身は、独立を約束していたはずのアラブの分割が決められており、アラブ人との間で交わされた「独立」はこれで完全に消え去りました。

バルフォア宣言

イギリスの外務大臣アーサー・ジェームズ・バルフォアが、イギリスのユダヤ人コミュニティーのリーダーであったライオネル・ウォルター・ロスチャイルドに送った書簡にパレスチナにおけるユダヤ人居住地の面接を認めるというものでした。

イギリスはユダヤ人に配慮する姿勢を示し、ユダヤ人から戦争資金を引き出すことが目的でした。

このイギリス帝国の三枚舌外交は、現在、混乱したアラブ世界を生む結果となります。

それを理解せず、今の情勢を安易に批判することは現在の状況を理解できなくさせてしまいます。

こうしたヨーロッパの大国による「ウソ」と、イスラム教という複雑な宗教が絡み合い事態解決は不可能に近いものとなっています。

ヨーロッパ(イギリス)のウソ+民族問題+宗教問題ですから、そう簡単に解決などできるはずがありません。

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