元自衛官の憂い The third
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07310400 | [PR] |
03151405 | スピード感 |
大きく扱われたニュースの中で気になったことがありました。
スピード感が無いのです。遅過ぎです。
なぜ、このようなことが起きてしまうのか・・・。
3月5日長野県の防災ヘリが訓練中に墜落しました。翌6日には、北朝鮮が4発の地対地ミサイルを発射し、「在日米軍基地を標的とした訓練」だと発表されました。
どちらにも、自衛隊が関係したのですが、ヘリ墜落では災害派遣要請が出され防衛省の発表では3月5日15時48分に東京空港事務所長から、同日15時50分には長野県知事から災害派遣要請が出されました。
これに対し空自中部航空方面隊(中空)から救難教育隊(小牧)のUH-60が小牧基地を離陸したのが17時26分でした。要請から1時間38分が経過していました。
常識的に考えれば、この季節の17時半といえば日没が迫っており、救難活動に支障となるのは誰の目にも明らかです。強いて言えば、この時間に離陸して何をしようというのか理解に苦しみます。
付け加えれば、救難教育隊は名前の通り「教育隊」で緊急な場合に救助を行うと副次的な任務を担当しているはずです。ならば、距離的にも変わらない新潟救難隊がなぜ出なかったのか。
そして、6日7時36分に北朝鮮北西部から発射されたミサイルですが、まずテレビの速報が出たのが「韓国国防省」から情報でした。
日本政府が動き出したのを伝えられたのは、その後のことです。
確か、自衛隊には常時ミサイル破壊措置命令が出されているはずです。
日本(自衛隊)が、ミサイル発射を探知したのは、どの時点なのか。これは大きな問題です。探知時間が遅れれば、着弾まで気付かないという状況すら考えられるのです。
北朝鮮からミサイルが発射されれば、日本国内に着弾するまで8~10分ほどです。探知の遅れは、日本の運命を左右する事態となります。
今回のミサイルは、固体燃料と思われ、事前にミサイル発射を察知することはほぼ不可能です。北朝鮮が望む場所から望む時間で発射可能です。
これまで、北朝鮮のミサイルは液体燃料であったため、常時発射状態ではありませんでした。燃料の注入は発射直前でなければならず、燃料も毒性が高く危険を伴うものでした。
さらに、数発斉射されたら迎撃はもっと難しくなります。目標はこちらの希望する場所ではありませんので、迎撃はもっと難しくなるのは明らかです。
現在の日本の状況は喉元に匕首を突き付けられて、何もできない状態に近いのです。
「新たな段階の脅威」などと言っている場合ではなく、こうなることは予測していなければならず、完全に対処の失敗です。
それを政府(自衛隊)は隠蔽している可能性すら考えられるのです。
常に対応は的確なのか。私たちはそうした目で見守られなければ、気が付いたら丸裸にされている可能性もあるのです。技術が追い付かなければ、より被害が少なる方策を模索しなければなりません。
厳しい現実に向き合わなければ、現実的な対応はできないのです。震災直後のことのように。
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