元自衛官の憂い The third
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08241755 | 与太話? |
防衛省が「イージス・アショア」の導入を決めたかのような記事がありました。本気で言っているのでしょうか?
現在、『軍事学入門』(めったにアップしません)に鋭意、ミサイル防衛関係の記事をまとめていますが、防衛省は真面目にイージス・アショアを導入する気なのでしょうか。
野党を支持する気はありませんが、そもそも日本国民に何の説明もなく、2+2で米国側に伝えた、それが日本に報道されたという本末転倒のお話です。
イージス・アショアは、イージス・システムを搭載する艦艇(イージス護衛艦)の機能を陸上に持ち込んだものです。
アナリスト等が口にするのは、イージス・アショア2基で日本全土をカバーできるとされています。
イージス・アショアを導入すれば、海上で待機するイージス艦の負担軽減にも繋がり、二段構えから三段構えでミサイル防衛を担うというのが目的のようです。
しかし、イージス・アショアを陸自に担当させるとされていますが、ミサイル防衛には全く関与してこなかった陸自隊員を養成する時間を考えると、北朝鮮などがそれまで待っていてくれるのでしょうか。
イージス・アショアは、イージス艦と基本的に同じで、レーダー照射を行えば電波障害を周辺に生じさせ、配備できる場所が限定されてきます。
導入には1基当たり800億円以上とされ、簡単に決められるものではありません。
韓国に配備されたTHAADでは、さらに高額なものとなるとされていますから、お買い得のような印象を与えます。
人手不足の自衛隊にさらに増員もせず、物だけ預けて「大丈夫!」とは無茶な話です。
イージス・アショアですから、当然、巡航ミサイルの発射も可能で、もしかしたら巡航ミサイルの運用も視野に入れているものと見られます。
ミリオタはわかっていますが、巡航ミサイルは正確な着弾はできても、ミサイル自体の破壊力はそれほどのものではありません。
北朝鮮を対象とするのであれば、地下式基地や移動式ミサイルなど、巡航ミサイルを持つ意味はあまりありません。核弾頭でもあれば別ですが、核に核で対抗するのは愚か過ぎですし、もっと多面的な対応をすべきではないでしょうか。
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