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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/29/23:00

10071026 人手不足なのに大型化することは得策か

一般社会では少子化によると思われる人手不足、ハードな仕事を拒否する若者の増加などでハードワークな職種は慢性的に人手不足になっています。

自衛隊もまた同じですが、近年、自衛隊の訓練がかなりハードになっていると伝え聞きました。


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これまでは、特殊な職種を除き訓練のための訓練をしていれば許されるようなところがありました。しかし、近年の中国の力による現状変更、北鮮のミサイル/核問題と東アジアは完全にいつ爆発してもおかしくない火薬庫になっており、より実戦的な訓練が行われるようになってきました。

共産党が主張する「人殺しの訓練」が行われるようになったと言えなくもありません。

こうしたことが影響したのか、防大生の任官拒否、海自艦艇乗組み希望者の減少など問題になることがありますが、昨今の海自は艦艇が大型化しており人手不足は致命的な事態を招きます。

頭数が決まっているのに、フネを大型してしまい満足に動かせない事態となっています。

愚かな話ですが、こうした事態に部内では「今どきの若い奴は」といった話になっているというのですから、かなり歪んでいます。

ちなみに海自の人員充足率は90%を超えていますが、これはすべての部隊での平均値です。艦艇部隊となれば、80%、もしかしたら70%程度のフネもあるのではないでしょうか。

海自護衛艦でいじめの問題が取沙汰されますが、これは、人手不足で問題のある隊員の存在を知っても、その隊員をフネから下せないといった影響があるからではないでしょうか。

人手不足のフネは満足に機能しないことが考えられます。

護衛艦の場合、以下のように業務が分担されています。

砲雷科、航海科、機関科、補給科、衛生科、飛行科とあり、様々な業務が割り当てられています。

人手不足で護衛艦が運用されていた場合、どこかの「科」が人員不足で満足に機能しないことも考えられます。

推測ですが、海自艦艇が民間船舶と衝突する事故がありましたが、人手不足で見張りが満足にできていないことも考えられるのです。

筆者は幕僚監部勤務でした。中央の勤務で期待していましたが、内部は制服を着た官僚集団。軍事組織のかけらすら感じませんでした。派閥抗争、事なかれ主義、依怙贔屓、なんでもありでした。

部内では人手不足を解消しようとは考えてもいないと思います。幕僚監部、本省の幹部連中の頭の中には「戦争」なんて想像すらしていません。

ですから、こうした致命的な問題も解決せず先に進められてしまいます。さらに、これらの問題を扱う国会のセンセイ方はまったく考えようとしていません。制服組から出されるお買い物リストを買ってやれば、制服組は問題を起こしません。

これが、国防を担う組織の実態です。

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