元自衛官の憂い The third
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08310824 | 出来ることと出来ないこと |
安保法で「駆けつけ警護」が出来るようにと、訓練が始められました。南スーダンに派遣されている陸自施設部隊(工兵隊)が、まずは最初に駆けつけ警護を行うことになるでしょう。
筆者は「自衛隊が戦争に巻き込まれる」などと愚かな話をするつもりはありません。
ただ、安全な場所で命令だけをする立場の人間が、安易に決めた可能性があり、戦闘行動を主任務としない施設部隊に駆けつけ警護任務を負担させるのは正しいことだとは思いません。
まず、訓練で殺し合いを再現することは不可能です。どんな訓練をしても、日本では絶対に訓練で殺し合いの銃撃戦を再現することは不可能です。
銃撃戦に対する恐怖感をやわらげる訓練を採り入れているのが、たぶん米海兵隊だけではないでしょうか。人権を無視したかのような罵詈雑言を浴びせられ、極限状況下に置かれることで、銃撃戦に躊躇せず引き金を引ける人間を作り上げるのが目的だと思います。
日本ではそれほど知られていませんが、戦闘を経験すると兵士の25%が大小失禁を経験するそうです。そして、ほとんど全員が戦闘後にはストレス性の下痢を起こすそうです。
人に向けて銃を撃ったことがないのを自慢だった軍隊が、訓練したからといって一朝一夕に身に付くものではありません。
殺し合いの現場を経験すると、米国の警察では銃撃戦を経験すると20%の警察官は記憶にゆがみを起こさせるそうです。
もし、南スーダンで銃撃戦を経験した自衛官が、帰国後に何らかの精神的な負担を強いられることになります。
「戦争に巻き込まれる」などと、革新系の平和主義者のように安易な言葉を使いたくありません。なぜなら、「戦争に巻き込まれる」可能性は、日本に居たところで変わりはありません。
ただ、日本か17,000km以上離れたアフリカ大陸に送られた自衛官だけに、様々な負担を強いることは許されることなのでしょうか。
それを国民に知らしめず、ただ法的に可能だからやらせるだけでいいのでしょうか。
狂犬病を患った番犬を放し飼いにしている中国。歴史認識問題で責め、竹島を掠め取った韓国、核開発にいそしむ北鮮、日本の西側はすべてが仮想敵国といっても過言ではない現状を、国民に説明し理解を求めることを怠ってはならないと思うのです。
筆者は好戦的でもなければ、戦争を望んでいるわけではありません。
ただ、何が起きても不思議ではない世界に我々国民が置かれていること。それを実感できたのが東日本大震災だったはずです。それを忘れかけているのではないでしょうか。何が起きても、それに耐えられる強靭さと備えをすぐにでも身に着けなければならない時だと筆者は認識しています。
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