元自衛官の憂い The third
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08221112 | 店屋物の注文? |
RQ-4グローバルホークを導入する自衛隊ですが、価格高騰を理由に導入中止が検討されているとのニュースが流れました。
注文を取り消すのは、裏を返せば、それほど必要ではなかったということですが、国を守るのに必要であるはずの物が、そう簡単に「中止」を決められるものなのでしょうか?
ニュースによれば、3機導入を予定しており、約510億円と見積もられていました。それが、米国メーカーから日本向けに製造されるには追加費用がかかり、約630億円となる見込みで、日本政府関係者が「中止」を検討しているというものです。
RQ-4は鳴り物入りで米国で導入されましたが、米国では63機調達とされていたものが、開発遅延と経費高騰で45機に縮小されました。
日本政府はそれをわかっていなかったのか、ということになります。
米国からの通告では、価格高騰と納入の遅れまで伝えられ、ようやく事の重大さに気付いた日本政府が動き出したようです。
それでも、注文を取り消すというのですから、それほど必要ではなかったということでしょう。ネット通販レベルの気分で注文したものの、「実は…」と販売者に言われてビビっているようなものです。
カタログスペックで買うわけですから、どうしても必要だというのであれば、何がなんでも注文するはずですし、注文を取り消すのは…。
独立国の防衛問題をこの程度に捉えていて、有事に本当に自衛隊が機能するのか不安になってきます。
悲しき現実ですが、自衛隊は〝尖閣諸島〟を念頭に「離島防衛」とバカの一つ覚えのように叫び続けてきました。自衛隊教信者は、これに同調して「これで大丈夫!」などと根拠のない展開になっていました。
現実はといえば、北朝鮮ミサイルの方が遥かに日本にとって脅威度が高かったという間抜けな展開です。
バブリーな感覚は、依然として防衛省/自衛隊内に生き続けているという証拠です。
そういえば、「イージス・アショア」の導入検討を始めるようなニュースも伝わっていますので、「イージス・アショア」か「グローバル・ホーク」かと天秤にかけられ「イージス・アショア」に軍配が上がったということでしょう。
米国様から注文を強いられたのか、それとも防衛省/自衛隊の先走りなのかはわかりませんが、導入を決めてもどの部隊が運用するのかさえ決まっていなかったというのですから失笑物です。自衛隊教信者にはどうでも良いことなのかもしれませんが…。
現実は誰もがわかっているように厳しいのです。
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