忍者ブログ

元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

07240858 [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • :07/24/08:58

02191336 無知は国を亡ぼす

125日衆院代表質問で志位共産党委員長が、沖縄で起きた米軍ヘリの事故・不時着問題について不安の声を訴えると、自民党松本文明が「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばし問題になりました。



何も考えていないから、こういったヤジを飛ばせるのでしょう。国会議員が何も考えていないということが、国会議員としての資質を欠いている証拠です。



拍手[0回]





 陸自アパッチ攻撃ヘリ(陸自では「戦闘ヘリ」と呼称)墜落で、松本文明のような何も考えていない、考えられないツィートが目立ちます。



 佐藤正久議員のツィッターのリッィートには、“(ヘリの整備に)もし民間で行っているとしたら何かを疑っています”だそうだそうです。民間で整備しているとしたら、整備員が北鮮や中国の工作員が浸透し、破壊工作を疑っているのでしょう。陰謀説・都市伝説です。工作員が浸透している可能性を否定はしませんが、被害妄想は事実から遠ざける


だけです。ましてや、素人判断はろくなことがありません。



 バカバカしい話です。たった1機のヘリを落とす意味がありますか?



 存在を自分でバラすようなまねは、自分を危険な立場に追い込み苦労して浸透した意味がなくなります。



 同じようなリッィートがは、“全整備士の身辺の確認をお願いします”って、とんでもない無知です。自衛隊では整備担当になるにも、扱う『モノ』によっては、『モノ』に応じて身辺調査が行われます、これにパスして専門教育に進みます。佐藤議員もこれくらいの説明はすべきだと思いますが、知らないのかまったく反応しません。



 最悪なのは奇跡的に軽傷ですんだ女児の父が、「許せないですよね」と語ったと報じられると、“何様? 墜落して亡くなった隊員のことを考えねーのかよ”“わざと落とした訳じゃないし、許せないの意味がわからん”て、こんなことをリッィートする意味がわかりません。


 


 普通に生活している家の上に、空から突然ヘリが降ってきて家が滅茶苦茶になるのです。その怖さを体験した娘を考えたら、「許せない」という言葉は当然ですし、もっと過激な言葉でも当然だと思うのです。



 ヘリは揚力を失い、ただの鉄の箱でテイルローターが回っていれば、鉄の箱は回転を続けます。地面に激突すれば「死」は明らか。住宅地に落ちれば住民を巻き込む。数秒、数十秒の間搭乗員は墜落する機体の中で、重力の影響を受け自由が利かない状態で、必死で機体を立て直そうと必死だったはずです。「死」の恐怖と戦いながら。



 それを考えず、安易にリッィートする時間があるなら、被害家族や搭乗員家族をケアする方法でも考えろ! と言いたくなります。



 もっと言えば、AH-64Dアパッチでの立場を考えると、こんなバカバカしいツィートをしている場合ではありません。



 陸自にはアパッチは13機しかありません。この13機を航空学校、教育支援飛行隊、開発実験団、第3ヘリ隊に振り分けられています。実戦部隊の第3ヘリ隊に何機のアパッチが配備されているのかわかりませんでした。推測すれば10機程度。稼動率6割として、実際に動けるのは56機のアパッチが戦力になるのでしょうか。



 総火演に誇らしげに出てくるアパッチですが、兵器オタクと自衛隊信者は喜ぶでしょうが、ちょっとでも知識があって考えれば、存在意義の希薄なアパッチを見て不安を感じるはずです。さらに、陸自のアパッチ導入は完全に失敗です。



 米陸軍はアパッチ・ブロックⅡからブロックⅢへの改修が進められ、ブロックⅡの生産が終わるのと陸自導入(ブロックⅡ)が始まった時期が重なります。この米陸軍の改修は数年前から決まっていたもので、ブロックⅣへの研究を進められていた時期です。陸自が承知の上で型落ちするのを承知の上でブロックⅡを導入したのです。



 型落ちアパッチを買い入れ、ライセンス生産などで価格は高騰。これを理由に陸自は13機で調達中止を決めました。



 陸自/防衛省のすごさは発揮されるのはここからです。当初、62機の導入が報じられており、調達中止で富士重工業は数千億円の売り上げを失い、製造ライン、ボーイングに支払ったライセンス料など648億円の支払いを防衛省に求めます。当然の要求です。



 陸自/防衛省は。富士重工業の要求を「62機を調達する契約はしていない」と要求をはねつけました。信じられません。「62機」という数は口約束で、正式な契約はしていない上に、これを口約束だとヤクザ顔負けの対応。



 そんなアパッチを現場で押しつけられる隊員こそ、いい面の顔です。墜落したらしたで、訳の分からない連中が湧いて出てくる。



 現実問題としてこれは、国防の綻びの一つなのです。しかし、ほとんどの人はこの事実に誰も目を向けていません。



 取り上げているアナリストもいますが、こうしたアナリストをオタクや信者は「反日」「売国」とお決まりのセリフで炎上させます。どっちが「反日・売国」なのか、考えられない人が増えれば国が亡ぶのに時間はかかりません。

PR

+コメントの投稿+

+NAME+
+TITLE+
+FONT+
+MAIL+
+URL+
+COMMENT+
+PASS+
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

+TRACK BACK+

+TRACKBACK URL+