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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/24/10:27

01311131 異常!

報道によると、自衛隊は中台有事を想定した統合図上演習を行うそうです。異常事態です。


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自衛隊ファンクラブから叱られるでしょうが、中台有事となれば自衛隊はどちら側に立ち行動するのか明白です。つまり、自衛隊(日本)は中国に対し敵対すると公言していることになります。そんな国がどこにあるでしょう。ケンカを売っているようなものです。

勝ち目のあるケンカならいいですが、勝ち目は全くありません。勝ち目があるとネットなどで豪語しているのは、何の根拠もありません。ただの感情論で威勢の良いことを言っているだけです。

対中戦を想定した訓練や演習を否定するものではありません。現状では、それを想定した訓練や演習を続けるべきでしょう。しかし、それは極秘に続けられるべきで、公にする必要は全くありません。マイナスの材料にはなっても、決してプラスの材料とはなりません。バカですか?と質問したいほどです。

かつてアメリカは「カラーコード戦争計画」がありました。1920年代合衆国陸軍で、日本、イギリス、ドイツなどの国を仮想敵国として検討されたシミュレーションです。世界の主要国との戦争が発生した場合を想定した戦争計画で、それぞれの国を色で識別していました。対日戦を想定したものはオレンジ計画として有名です。

ホワイト計画:合衆国内での内乱を想定

グレイ計画:中央アメリカ

パープル計画:南アメリカ

バイオレット計画:南アメリカ

グリーン計画:メキシコ

ゴールド計画:フランス・カリブ海

ブラック計画:ドイツ

インディゴ計画:アイスランド

ブラウン計画:フィリピンの暴動鎮圧

イエロー計画:中国

オリーブ計画:スペイン

〈以下省略〉

訓練用のものではありますが、そうした計画があったことが公になったのは1974年になってからです。アメリカ陸軍はレッド計画でイギリス・カナダとの戦争への対応も決められており、機密解除されて公表されると大きな反響を巻き起こしました。

自衛隊の今回の統合演習を公にした愚かさがわかっていただけると思います。

国際秩序が維持されている現代では起こり得ませんが、時代が違えばこれだけで何らかの軍事行動が起きた可能性すらあります。

それだけではありません。中国共産党と人民解放軍に改めて日本が「敵対国」であることを強く認識させたことでしょう。難敵にみずから波風を立てて、自衛隊(日本政府)は何をしたいのか理解できません。

勝てる材料があれば救いもありますが、勝てる材料のかけらすらありません。

東日本大震災で高い評価を得た自衛隊ですが、それ以降、筆者の目には自衛隊は自惚れが強くなっているようにしか見えません。自惚れ、驕りは何を招くかは筆者が言うまでもないことです。

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