元自衛官の憂い The third
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10111418 | 駆け付け警護 |
自衛隊に駆けつけ警護を認めるようですが、南スーダンに派遣されている施設科部隊に認めるのでしょうか。
自分が指揮官だったら…そんな想像をしてしまいました。
南スーダンで任務に当たり、駆けつけ警護を行った場合を想像するとトラウマ確実。もしかしたら、責任を感じておかしくなりそうです。
まず、南スーダンでは満足な救護態勢がありません。患者輸送のヘリもなければ、掩護の攻撃ヘリもありません。9mm拳銃×84丁、64式小銃・89式小銃×297丁、軽装甲機動車、高機動車、トラック、ドーザー、油圧ショベル、バケットローダー、グレーダーなどしかありません。
支援火力すらないのです。
これで、国連と日本というだけで敵対勢力に戦いを挑めというのです。
幸いにも衝突時、死者が出なかったとしても重傷者が亡くなることさえ考えられる状況です。
ましてや戦闘技術を磨いてきた普通科部隊や特殊部隊でもなく、ただの施設科部隊に戦闘を強制するのはかつての特攻の再現でしかありません。
トップは髪を束ねることすら知らない女性、最高指揮官は勢いでものを言い、短気な性格。
あまりにも悲惨な現状で駆け付け警護を認めることは、元関係者として懸念材料しか浮かんできません。
さらに言えば、「国民の負託にこたえる」ことを誓い隊員として南スーダンに赴き、日本国民が本当に南スーダンで隊員の死を想定しているでしょうか。
防衛相の愛国心が強いのは結構な事ですが、それを部下たる隊員に強要することはあってはならないことです。隊員たちが誓ったのは、日本国民を守るということであり、アフリカ大陸での「戦死」を望んではいないはずです。
仮に駆けつけ警護を認めるのであれば、派遣前に希望を確認し新たな宣誓を求めるべきでしょう。最低限のことですが。
実際に戦闘が行われ、手足を失ったり、視力を失ったり、メディアなどの取材を受け問題が大きくなった場合をも政府は考えているのでしょうか。考えていないのであれば、駆けつけ警護を認めてはなりません。
負傷しても装甲防御されていないトラックで運び出すしかなく、せめて装甲化された野戦救急車を任務地に持ち込むべきです。
そうしたこと考えられず、ただ「やれ!(認める)」では、無責任にもほどがあるというものです。
法律を変えれば、自衛隊は戦闘に参加できるとは素人考えでしかありません。稲田さん、視察に行くなら平和な状態ではなく、戦闘が実際に行われている現場を見るべきです。
この浅薄な人たちが憲法改正を主張しているのは、大変恐ろしいことです。筆者は憲法改正に賛成ですが、それを扱うべき人たちが低俗で無能な人であってはならないのです。
どれほどいい食材があっても、それを調理する人間によって料理の美味しさが決まります。
安倍さんだけでなく、稲田さんが、もし隊員が犠牲となった場合、ベストを尽くしたと言えるのか。高級幹部たちは、家族にどう説明するのかを考えておいて欲しいものです。
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