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元自衛官の憂い The third

軍事的色眼鏡で見る世界 軍人は究極の合理主義者です。 合理主義者であるが上に、「人道」を忘れたり、犠牲にしたりすることがあります。 軍人は行動は計画的、本心を隠す、混雑する場所を避ける、計画的な金銭感覚、意志が固い、職場での信頼を得やすい、そして最後に家庭では扱いがぞんざいにされるです。 家庭ではぞんざいに扱われながらも、軍事的色眼鏡で見てしまう元自衛官の雑感などを書いていきます。
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  • :07/25/07:00

04120325 F–35

墜落した航空自衛隊F–35戦闘機のパイロットの氏名が、家族の了承を得たとして公表されました。どこの媒体か忘れましたが、〝秘匿性の高いF–35であるためパイロットの名は公表されていない〟といったフェイクニュースがありました。何も知らない素人さんが読んだら疑わないでしょう。困ったものです。




墜落の原因は機体の問題か、パイロットの問題か、それとも他国の対空ミサイルの攻撃を受けたのか。まだまだ明らかにはされませんが、オネダリ航空自衛隊のツケが現場のパイロットに負担を強いているのではないか私は懸念しています。




お気楽な元航空幕僚長は、政治問題をツイートしていましたが、この人、後輩たちがどのよう状態に置かれているのか、防衛問題はどうなっているのか全く気にならないようです。自分さえ良ければ全て良しといったところです。なにせ、海上自衛隊哨戒機が韓国駆逐艦の火器管制レーダーの照射を受けたら、〝どこの国でもやっていること〟で済ませた人ですから。後輩のことなど、眼中にはありません。頭の片隅にすら無いでしょう。




今回はF–35とはどんな戦闘機なのかのお話です。




実はF–35、トンデモ戦闘機だったのです。




昨年秋頃にさかのぼりますが、F–35のミッションソフトウェアがどうなるのか未解決のままでした。現代の戦闘機はコンピューター制御のため、ソフトウェアによって搭載できる兵器が決まってしまいます。昨年秋のだんかいでは、機関砲すら使えないという内容までありました。




〝アメリカ(空軍)が提供してくれる〟そんな甘いものではありません。現在の主力戦闘機であるF–15の採用が決まったものの、アメリカはブラックボックスは非公開として飛ぶ道具の飛行機にしてしまいました。つまり、F–35も今後はアメリカの気分次第で、ミッションソフトウェアが日本が手に入れられるかどうか不透明なのです。




それでもF–35を買ったのは、オネダリ航空自衛隊がステルス戦闘機を欲しがったことがことからです。スウェーデンの空軍関係者は、ステルスに走らずソフトウェアによる対応でステルス機に対抗できると先日コメントしたのを読みました。〝さすが!スウェーデン〟です。こうした防衛努力をせず、カタログスペックを信じ込み駄々をこねる姿は大人としては異常ですし、納税者に説明義務があるはずですが納税者を顧みない自衛隊ならではです。




正確な情報ではありませんが、米国で受領した4機のF–35は日米で合意した内容と異なるソフトウェアが搭載されていたとの情報もあります。アメリカで訓練を続けた航空自衛隊のF–35の操縦要員ですが、訓練は十分であったとは到底言えません。ソフトウェアの問題も墜落に影響したのかもしれません。




防衛省(航空自衛隊)は当初、F–22一本槍。調査期間を延ばしてまでF–22採用に尽力しましたが、アメリカ議会の承認が得られませんでした。そこで、開発途上のF–35に目を付けました。航空自衛隊が大好きな〝ステルス〟とカタログに書いてあったからです。報道には、候補機としてF–22、F/A–18E/F、F–15FX、ラファール、タイフーンの名前が挙げられました。子供騙しにもほどがあります。




2008年F–22を除外しF–35、タイフーン、F–15FXの3機種に絞ったと発表されました。ちなみに、この3機種で実際に運用されていたのは当時タイフーンのみです。とにかく航空自衛隊の駄々っ子ぶりは凄いです。今時、自家用車を購入するのに予算も考えず、カタログスッペクだけを見て〝これ!〟って言うのですから。説明するまでもありませんが、敢えて言わせて下さい。カタログスペックは最良の状態で発揮する能力を明示しているのであって、実際に様々な条件下で稼動させた場合はどうなるかはまったくわかりません。自家用車を買うなら試乗くらいはするはずです。常識があれば、3機種から選ぶのであればタイフーンで決まるはずです。




駄々っ子〝航空自衛隊〟のおかげでとんでもない状態に陥ります。




F–35をFMSで導入することを決めたのです。FMSは特殊詐欺も真っ青です。日本語では「対外有償軍事援助」とされ、担当しているのはペンタゴンです。ペンタゴンなので教育・訓練の提供も受けられます(有償)が、価格は〝見積もり〟で決まり、いざカネを払う段になり吹っかけられても文句は一切言えません。それに前払いのみ。納期は決められていません。これでは「商い」ではありません。




当然、選定された段階でアメリカ政府の提示したF–35の価格は1機89億円でした。いざお支払いの段になって、1機122億円と言い出したのです。タイフーンのユニットコストは、85億円程度です。残念なことに維持費は明らかにされていません。




アメリカは「トモダチ」などとのんきなことを言っていますが、アメリカ政府はこすっからい商売人です。トランプ大統領は、その典型ですからアメリカ政府が詐欺のような商売に手を染めるのも当然です。そんな国の戦闘機を後生大事にステルスと崇め奉る姿は滑稽を通り越して哀れなものです。




F–35を評価する専門家は少なくありませんが、現実には専門家もカタログスペックで評価しているだけのことです。F–35の本当の能力は誰も知らないのです。
















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